2011年7月1日金曜日

Dtransuと回転マトリックス

Dtransuで透水係数の異方性に角度を持たせられるか?
ということでテストしてみました。

マニュアルにはほとんど載っていませんが、materials ラベルの中に、透水係数の方向余弦を入力する欄があります。並びから回転マトリックスと考えて変更してみました。

まず、境界条件です。
水頭10m固定


浸出面境界


地層研の G-TRAN の座標系は上図のとおり。
Dtransu は縦方向の透水係数がk3にあたります。
G-TRAN がなぜこのような座標系を設定しているのか分かりません。ちょっとややこしいのですが、地層研のソフトどおりの xyz 表記と Dtransu のマトリックス表記を併記して進めます。 

まずは通常の異方性

Kx=ky=kz=0.5m/s


Kx=kz=0.5m/s ky=0.005m/s

Kx=0.005m/s ky=kz =0.5m/s


ここから、Kx=kz=0.5m/s ky=0.005m/s固定で、マトリックスを確認して行きます。

x 100
z 010
y 001
あっていますね。回転させていませんので真横に流れています。

次はxとyをマトリックスで入れ替え。
x 001
z 010
y 100
OKです。
次は回転です。

x 0.7 0 0.7
z 0  1 0
y 0.7 0 0.7


Z軸を中心に反時計回りに45度回転。
流速ベクトルはちゃんと45度下向きっぽくなっています。マトリックスの入力があっているかわからりませんが、結果はあっていますね。


今度は反時計回りに30度
x  0.866       0.0       0.5
z     0.0       1.0       0.0
y  -0.5       0.0     0.866

おお、ちゃんと30度っぽくなっています。

今度は時計回りに45度回転!
x   0.7       0.0      -0.7
z   0.0       1.0       0.0
y  -0.7       0.0       0.7


ちゃんと上向き45度のベクトルになっている!

こんな機能が標準であるんですね。
SoilPlusでも可能だそうです。


2011.7.13追記 *******************************************************

日本地下水学会「地下水シミュレーション」p40に、方向余弦テンソルとして説明されていますね。

0 件のコメント:

コメントを投稿