2012年11月18日日曜日

地すべりの活動度・危険度評価

久しぶりの休日です。

今日は地すべりの活動度・危険度評価に関する文献を2つ読みました。

①地すべり活動度評価手法マニュアル(北海道立総合研究機構 地質研究所)
http://www.gsh.hro.or.jp/download/ls_manual/

AHP という意思決定手法は知りませんでしたが、暗黙知を形式知に変換し、地すべりの活動度を熟練技術者の判断に合致させる方針は面白いですね。重みの決め方、経緯を知りたいところです(合わなければその土地に応じた重みを作成すれば良いのでしょう)。実際、使ってみて、どの程度あうのか(使えるのか)確認する必要はありますが、もし感覚に合うようならシンプルで良い手法になると思います。

②既存地すべり地形における地震時地すべり発生危険度評価手法に関する研究(土研資料)
http://www.pwri.go.jp/team/niigata/dokensiryo4204_web.pdf

地震による地すべりの発生は斜面勾配や地質構成よりも、震源断層からの距離に影響される(対象とした4地震では、震源断層上盤側上端と両端よりより15km)。また、ロジスティック回帰分析という手法(これも知りませんでしたし、まだ理解していません)を利用し、標高偏差や縁辺浸食率が危険度に影響していることを結論付けています。
ただ、「斜面勾配が急であったり末端の地形が不安定だと危険。でも、震源に近いともっと危険。」と言っているだけなのでしょうか?どの程度の範囲が危ないかを示すことができたのが成果なのでしょうか?もう少し読まないと、研究の深い所は理解できないようです。


活動度と危険度、常時と地震時、どちらも異なる研究ですし、結果も、その示し方も異なりますが、暗黙知を形式知に変えたい、客観的、定量的に評価したいという意思は共通しているようです。

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