2017年12月12日火曜日

QGIS で地質図

QGIS で地質図を作りました。

ルートマップ作成時にはCAD でまとめることしか頭になかったのですが、少しこだわりすぎていたようです。
https://phreeqc.blogspot.jp/2017/10/qgis.html

CAD では平面と断面の整合が取れた3次元構造さえあればOKです。GEORAMA で作成した地層サーフェスを Civil3D から LandXMLで書き出し、別図面で読み込んで境界を利用しハッチングする。それを DXF で保存し QGIS に投げると、地質分布のポリゴンが出来上がりです。スタイルを調整するか、あるいはレイヤ間でコピペして特定のスタイルを反映させると、きれいな地質分布が出来上がります。

未固結堆積物、岩脈など、若い順に入れていくのがコツ。地質分布のレイヤーにスナップを設定しておけば、DXFレイヤーにあるポリゴンをコピペしただけで、先に張り付けていた地質ポリゴンを除いた形状で張り付いてくれます。(他のレイヤーにスナップのチェックを入れておkけば、その範囲も除いてくれます)。賢い。
最後に基盤岩の範囲を大きく囲むと、先に作成していた地質をすべて除いたポリゴンを作成してくれます。これで完成。早い。
なお、ポリゴンの修正はこちらを参考に。とても助かりました。感謝!
https://staff.aist.go.jp/t-yoshikawa/Geomap/QGIS_memo.html

断層は GEORAMA で走向傾斜を指定し、現地での確認位置を通すよう指示。できたラインを DXF 経由で QGIS に投げつければほぼ終わり。ラインの線種が指定した通り綺麗に表示されるのはうれしいですね。CAD だと破線なのか一点鎖線なのかが分かりにくくなる場合が頻繁にありますので。

1. QGIS(+ArcGIS) でルートマップを作る
2. GEORAMA+Civil3D に読み込んで3次元地質構造を作成する
3. 平面2次元 DXF 経由で地質分布を QGIS に渡し地質図の完成

私の環境では、この手順が最も効率よく作業できそうです。
スマホがもっと現場仕様(電波(これがネック)、電池、GPSの精度、防塵防水耐衝撃等)になれば、踏査時から Survey123 や GeoClino をフルで使えそうですが、それは少し先の話でしょう。が、近い将来、地質屋さんもスマホ片手にオンラインでデータを集め、宿に帰るとルートマップができている、といったような形になるのでしょうね。

ま、当面これで進めてみましょう。


2017年12月10日日曜日

裁判

近年、裁判がらみの仕事が身近になりました。

裁判で問われるのが、当たり前なのですが、きちんと法や決めごとに則って実施されているかどうか?まずはそれが基本の視点になっているようです。技術者としては、まず技術的内容の真偽の視点から問いたくなるのですが、それは有識者の意見として淡々と処理されている印象を受けます。
また、良心・約束・指示などは、裁判で扱えるレベルの証拠として残っていない以上、なかったことになります。

先日、弁護士さんの講演を聞いたのですが、やはり内容が一味違いますね。一般的な業務において共通する注意点がいくつかありました。負けないための保険といいますか、そういうリスク対策を散りばめて仕事をしないといけないということを、再度、認識させられました。頭では理解できますが気持ちがついていきません(が、対策しますけど)。

稀ですが、そういった対策を最初から打ってくる業者さんもいらっしゃいます。必要最低限であればよいのですが、露骨であったり、その対策が継続すると、何も信じてもらえていないような気になり取引は続きません(それでも、業者さんの技術力が高ければ続くのでしょうが)。
職人さんと話す際の気持ち、人と接するときの気持ちは大事にする。信頼性を築くことを目標にしながら、その一方でリスク対策を散りばめておく。うーん、考え方によっては矛盾しているようですが、そういう制度なので仕方ないのでしょう。

2017年12月8日金曜日

Survey123 for ArcGIS

Survey123 for ArcGIS を体験する機会がありました。
https://survey123.arcgis.com/

なかなか手軽で簡潔な web アプリです。
web ブラウザ上で入力フォーム(調査票)を作成し、現地ではスマホやタブレットで入力するのみ。入力フォームのカスタマイズは自由かつ容易。プルダウンやラジオボタン、写真や位置情報などを自由に組み合わせて調査票を作成することができるので、現場での入力が非常に簡単になります。
現地で入力毎に送信しておけば、オンライン上でデータベースが出来上がりますので、帰社後に Web ブラウザ上 で集計結果を見ることができます。試してはいませんが、Arc のオンライン機能を使用しているようですので、そのデータを使って計算・検討もできるのでしょう。

単純かつ大量、広域、限られた時間での対応を求められた場合に威力を発揮すると思われます。災害時はもちろん、通常のフィールドワークでも使える分野はあるでしょうね。同席された方は来週からの業務で早速使用するといわれていました。

各種点検結果や維持管理結果を web 上でまとめて表示しておけば、どこを優先して対応すべきか、どれだけ対策が進んでいるかなど、利用者の方々に説明しやすくなります。お金の使いどころにも理解を得られ易くなるでしょう。
将来的にそういった表現にシフトするのであれば、今回のような web アプリの方が効率よくデータベースを作成できますので、自然と浸透するでしょうね。

技術的には既に整っています。いざ、というときに「できない」ではダメですね。もう少し、調べておきましょう。



2017年12月4日月曜日

ネットワークライセンス

最近、多くの技術系ソフトがネットワーク(マルチユーザー、フローティング)ライセンスに切り替わってきています。

個人的にはUSBキーなどを使った物理的制御の方が好きです。が、WAN 内でライセンスを共有したいなど、時代の流れなのでしょう。
キーを付けたサーバーにアクセスしてライセンスを取る手法であればトラブルにも対処できます。キーを別のPCに移動させて仮復旧できますので。
困るのはライセンスサーバーが社外にある場合。ベンダーが一元管理しているサーバーにアクセス障害が起こった場合、もうお手上げです。

それが、金曜の夕方に起こりました。ベンダーの対処で夜には仮復旧したのですが、危なかった。場合によっては週明けまで作業ができなくなるところでした。
仮復旧後、すぐにライセンスをローカルに移して作業を続行したのですが、本末転倒ですよね。原因も不明だったようですが、ユーザーの要望に反しネットワーク化をゴリ押しするなら、せめて冗長性のあるシステムを提供して頂きたいものです。

ライセンスサーバーが国外にあるソフトも出てきています。グローバル化に伴う自衛も考えないといけない時代になりました。

2017年12月2日土曜日

SARの基礎

SAR の講習会に参加しました。

今回は基礎編。やはり、独習よりも効率的ですし、正しい知識、経験者の知見も得られます。独習時は原理の理解よりも、実践的な内容を中心としていました。原理はこの講習会で学ぼうと考えていたのです。今回、きっちり充足できました。

誤った理解も多くありました。それらを修正できた点でも受講の価値がありました。
例えば、体積散乱。SAR は L バンドで1~2GHz。GPR だと数10cmを対象とする短波長なので、体積散乱なんて理屈では書かれていても、ほぼ無視できるだろうと考えていました。が、氷河や乾燥地帯(砂漠等)で条件さえよければ、100m 近く潜るそうです。GPR との差は、含水率に起因するのではないか?というお話でした。
「圧縮」という言葉も誤解していました。生データを扱うことがなかったので、「レンジ圧縮」に対しては、ほぼ初見。「圧縮」は得られたデータを加工する処理ではなく、発信する信号を変化させ、シグナルを強くする「パルス圧縮」の採用に由来していました。
アジマス圧縮もドップラー効果を使って似たようなことを実施しているようですが、こちらはもう少し理解が必要です。
「InSAR」の言葉の使い方も曖昧でした。差分処理後の地表面変位を現した位相差画像を「InSAR」かと思っていましたが、これは「DInSAR」。変異がない場合に標高・DEMなどに適用する場合が「InSAR」。
「multi look」 画像についても、複数の観測データを合成した広域データのことかと思っていました(このイメージは ScanSAR に近い)。実際は、可視化する際に周辺の PIXEL の情報を使用し、見やすく加工したデータを指すとのこと。位相情報は飛んでしまいますが、ノイズは削減できます。

どのような業種の方が来られていたのかはわかりませんが、団体で来られている企業もありました。大学の先生方もいらっしゃいました。国土交通省の「社会インフラのモニタリング技術活用推進検討委員会」でも検証中の技術に入っていますので、将来性・実用性が期待されているのでしょう。http://www.mlit.go.jp/common/001176663.pdf
質疑応答も熱心にされる方が多かったように感じます。基礎編ということで私と同レベルの方も多く、皆さんの質疑が私にとっても役に立ちました。

さあ、次は応用編です。確認したいことが多くあります。
もう少し手を動かして、整理していおきましょう。

みずもり法

以前に書き残したような気がしたのですが、検索しても引っ掛かってこないので、あらためて。

大石ほか(2017)施工管理シリーズ 孔曲がりとコントロールドリリング(その2)「みずもり法」によるコントロールドリリング, 斜面防災技術 44(2), 13-21

トンネルの水平ボーリング(若干の上向き)などで、掘削孔先端の高さを把握する方法です。いたってシンプル。透明のホースを掘削孔先端まで突っ込み、水を送ります。送水側の口元は少し山側に上げておき、送水後にポンプから外します。ホース内の水の高さがホース先端の高さと釣り合い、掘削孔先端の高さを把握できる仕組み。特殊な計器は必要ありません。

この話を現場でオペさんにしていると「昔、見たことがある」と言われていました。「何をしているのかな?と思っていた」とも。
私はこの文献で初めて見ましたが、伝承が途絶えつつある技術なのかもしれません。
次回から試してみましょう。

2017年12月1日金曜日

地震後のせん断剛性回復

興味をひかれた文献です。

秦ほか(2017)常時微動H/Vスペクトルに基づく2016年熊本地震によって被災した益城町の市街地の軟弱地盤におけるせん断剛性の回復過程に関するモニタリング, 地盤工学会誌 65(8), 26-29,

微動計によるモニタリング結果より、地震後の地盤のせん断剛性の低下・回復過程を捉えた文献です。面白いですね。貴重なデータが得られています。
ただし、回復までで、より締まるといったような結果にはなっていません。
液状化後に締まるということを聞きますが、本当かどうかは、この手法が有効になるでしょう。再液状化しやすいかどうかも、わかるかもしれませんね。