2010年9月18日土曜日

学会発表

当社の事業部長、学会発表が大好きなのですが、困ったことに自分の都合の良いデータを優先したり、基礎の勉強を飛ばして難しそうなことにチャレンジしたがる癖があります。

先ほど、7月に発表されたポスターを見てたのですが、なんとFEMで3軸試験の変形モデルを計算されていました。FEMなんて、されたことがないはずと思ってよく見ると、これまたやったことのない部下にやらせていたようです。等方均質であるにもかかわらず袈裟懸け状にひずみが出るようなメッシュのきり方であったり、境界条件を変えたりしているようでした。
他にも、破壊箇所を局所安全率ではなく最大せん断ひずみで表していたり、2次元平面ひずみでモデル化していたり、それに3軸試験結果のφを設定していたり、こまごまとした矛盾がたくさんありました。ソフトがあれば中身を理解していなくても結果は出ます。それが明らかにおかしいかということに気づかずに学会発表してしまう。典型的な悪い例ですね。

このような内容を専門家の前で発表する、それが会社のブランドに対してどういう影響を及ぼすか早く気づき、基礎を学ぶ姿勢を身につけてほしいものです。

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