2010年12月16日木曜日

地質モデルから解析モデルへ

地下水解析モデルを作るのにVisual MODFLOW、SoilPlus、G-TRANを使っています。化学反応を連成する場合はWphastも使うことがあります。

モデル作成に関しては、2次元では圧倒的にSoilPlusが簡単です。ダントツでしょう。
3次元ではどのソフトも一長一短ありますが、FDMのVisual-MODFLOWでしょうか。FEMではSoilPlusでしょう。G-TRANは個々の作業のレスポンスが非常に遅く、undoもできないため、モデル化にかなり時間がかかります。Dtransuをサポートしていなければ使っていません。代わりにFEMAPを使えるようにならないといけないのですが、今年はできませんでした。

SoilPlusでは、地質モデルをGEORAMA+Civil3Dで作成しておけば比較的容易に取り込めます。取り込み方は大きく分けて3種類あります。
①GEORAMA3.2からSoilPlus形式で書き出し、SoilPlusにて境界面(gdo)読み込み
②GEORAMA3.2からNASTRAN形式で境界面書き出し、SoilPlusにてメッシュ(nas)読み込み
③GEORAMA3.2からNASTRAN形式で地形面書き出し、SoilPlusにてメッシュ(nas)読み込み
問題点は以下の通りです。
①SoilPlus に読み込んだ時点で境界面は近似面となり、GEORAMAの境界面形状をそのまま読み込むことができない。近似面のため、境界面が逆転したり、ボーリング位置での境界深度が少しズレる。
②成層構造では問題ないが、地層の消滅がある場合、その境界の再現性が非常に悪い。
③境界面がボクセルとなり階段状の表現になる。

①の近似面となる問題点はMVS+G-TRANでも同様です。③のボクセル化はG-TRANやV-MODのモデルでもどこかに出てきます。このあたりが地質モデルから解析モデルへの妥協点といったところでしょう。そのうち、推定境界面を完全互換で取り込み、消滅やレンズも忠実に再現できる、あるいは3次元地質モデルと解析モデルがひとつのソフトで作成可能となる日が来ると思います。それまで忠実なモデルを作るには手間隙かけるしかないですね。

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