2011年6月16日木曜日

地下水の起源

地下水の起源

先日、トリチウムの測定についてUPしましたが、地下水の起源推定に使える同位体、化学種は他にもありますね。

たとえば酸素。重い同位体ほど早く降下(分別)するので、標高の高い涵養源ほど、軽い同位対の占める割合が大きくなります(高度効果)。トリチウム測定による滞留時間の推定と整合的かどうかのチェックになります。
私は酸素同位体を扱ったことは無いですが、温泉などへの影響評価業務では比較的良い結果をよく見ます。

また、聞いたところによりますと、まだ開発中のようですが、最近ではフロンも利用されようとしています。核実験で放出されたトリチウムと同様に、フロンも人為起源による濃度変化を利用したトレーサーです。濃度変化を見る限り、トリチウムより近い年代に効果的かと思われます。

トリチウムで~60年、ヘリウム併用で~100年、フロンで~50年です。
いずれにしても、影響評価には使えます。具体的には表流水との区別や粒子追跡などによるチェック・検証、あるいはその根拠としての利用が考えられますね。
どのくらいの年代の地下水を相手にするのか考えて、手法を選択する必要がありますね。

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