2011年7月5日火曜日

地すべりと数値解析

地すべりに対し浸透流と変形を組み合わせた解析を行いたいという問い合わせが時々あります。

私はやったことがありませんが、周りでは2次元定常浸透流>2次元変形解析をやっています。地下水は浮力+浸透力として扱われていました。地すべりなのに浮力+浸透力で良いのか分かりません。ソフト上は3次元も対応可能ですが、どうなんでしょうね。

土―水連成解析にすると、あまり良い結果は出ないように思います。
横ボーリングなどで水位が下がるとすべり粘土が圧密沈下してしまような結果にならないでしょうか?すべり面のみ変形を大きくするというのもテクニックが必要に思います。

FLAC3Dなら以下のような解析が可能なようです。地層研さんのデモです。
3年前、デモに来られていましたが、ノードがずれるのに差分法だといわれて驚いたことを今でも覚えています。衝撃的でした。
動画は誇張もありますが、浸透流の結果を取り込めることや孔内傾斜計の変位も再現しやすそうで使えるのではないでしょうか?
動画のような大変形になると、五大さんのLS-RAPIDが良さそうですね。

最近では、PowerSSAに変形や浸透のオプションが出ています。浸透流で水圧を求めてLEMで安全率を出すということが可能です。浸透流の結果を変形に持っていけるかどうかは分かりませんが、持っていけるとなるとLEMから移行するユーザーが増えると思います。
最近の流行りなのでしょうねえ。

先日も書きましたが、粘性土の円弧すべりでは土質力学が重視され、研究・実績も積まれています。特に港湾基準では強度設定についてTOPを走っているのではないでしょうか?
しかし、同じすべりでも地すべりになると、一気に解くためのパラメーター化してしまします。同じようにせん断モードを考慮するというのも、地すべりをサイエンスで解く一つの手段なのかも知れません。
数値解析はその次の段階なのでしょう。

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