2011年7月27日水曜日

崩壊と地すべり

初めて地すべりを学ぶときに読んだ本は、申潤植「地すべり工学」2冊です。

当時読んだ記憶は、10年以上たった今でも基本として染みついています。雀百までですね。特に、岩盤すべりの間隙水圧の与え方、陥没帯すべり(土圧としての作用:PowerSSAにあったと思いますが、実務で使ったことはありません)、地下水検層の解釈の3点が印象に残っています。ちょうど陥没帯を有する岩盤すべりや、高さ10m以上の岩盤露頭が動いているような岩盤すべりを扱う時期と重なっていたので、この2冊はよく読み返していました。地下水検層については、ほぼこの本を使用して結果を示していました。
この中で、地すべりと崩壊の違いも書かれています。「最新のトピックス」p3からの抜粋です。
「自由地下水によって発生する斜面破壊を崩壊といい、有圧水によって発生するものを地すべりという」
いろいろな定義があると思います。
しかし、私が地すべりを扱う場合、この定義を常に考えて調査・解釈しています。身についていますね。
Bishop と Janbu については、自由地下水対応の式と、有圧水対応の式(地すべり用)が別に掲載されています。自由地下水対応の式は浸透力(P=γwiV)が使われています。
(このスタンスで「貯水池周辺の地すべり調査と対策」の話を聞いていましたので、混在しているなあと感じた訳です。http://phreeqc.blogspot.com/2011/07/blog-post_23.html

最近は地すべり(特に岩盤すべり)から遠ざかっているため、頭が錆びてきています(錆びで鈍るほど切れてもいませんでしたが)。
また読み返す時間を作りましょう。

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