2011年10月22日土曜日

PHREEQCの2011年版セミナー資料

PHREEQC の2011年版セミナー資料が USGS の HP で公開されています。

以前は2005版でしたから、6年ぶりの更新でしょうか?
内容もやや厚くなっています。

いくつか印象に残った点がありました。

1点目は WEBMOD の存在です。以前は無かったように思います。(気にしていなかっただけかもしれません。)PHASTは飽和3次元浸透流と反応の連成ですが、WEBMOD は地表流と地下水、反応の連成のようです。コードは公開されていないようで詳細は分かりませんでしたが、USGS のことですから今後公開される可能性はありますね。広域の地下水汚染などでは活躍できるのではないでしょうか?

2点目は次期バージョンのアナウンス。PHAST もオリジナルで GUI となるようです。これはどうなのか分かりませんが、transport や chemistry で MPI による並列化を実装する話題も掲載されていました。PHREEQC も for Win と同じように図化機能が付くようです。公開されたらこれらの詳細が分かるでしょう。楽しみですね。

3点目は少し変わって以下の言葉。

It takes a few days to learn PHREEQC
It takes a few years to learn geochemistry
There is no substitute for study and experience

The purpose of computing is insight, not numbers.
               --R.W. Hamming (1962)
The purpose of computing is insight, not pictures.
               --L.N. Trefethen (1998)

私、PHREEQC を使えるようになるまで3カ月かかりましたが。geochemistry を理解するには、あと何年かかるのでしょう?

一般的な数値解析にも共通しますが、理論を理解し、経験と洞察力を得て本当に使えるようになるには、コツコツ勉強し手を動かし続けるしか道はありません。王道は無いのです。

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