2014年12月24日水曜日

河川堤防の統合物理探査

「河川堤防の統合物理探査」が図書になっていますね。

土研と物理探査学会の編著です。
数年前、精力的に学会発表されているのを見かけましたが、図書としてまとめられたようです。

原理は簡単で、けん引式の電探・表面波(ランドストリーマー)の2種を使用し、固さと透水性を推定しようというもの。硬さはN値、透水性は D20 などと相関を取るようです。つまり、ボーリング結果で土質の性状をキャリブレーションするということです。

探査2種を組み合わせた推定例は以下の通り(クロスプロット解析とおっしゃっています)。

・.表面波(推定S波)速度が低く(緩んだ砂か粘土)、比抵抗が高い(粘土の可能性低)場所・・・緩んだ砂と判定。浸透で危険。

このような危険度を断面図で色分けしたものが、統合物理探査としての成果になるようです。


一連区間を考える場合、このデータがあれば便利ですね。良い根拠になります。
ただ、河川堤防の調査は物理探査なしで終息していますので、発刊は少し遅かったようですね。ダムだと基礎地盤まで届かないでしょうし。堤体の低いため池や谷埋め盛土なら使えそうですね。

「お墨付き」も十分ですし、今後の提案項目の一つとして、認識しておきましょう。


2014年12月23日火曜日

日本列島の誕生

付加体の性状は、地質屋さんならすぐにイメージできると思います。

「互層上であっても、泥岩層がせん断されている」「せん断帯や小断層に富んでいる」「混在岩が多く存在する」など、せん断・攪乱されたイメージが強いと思います。それは「付加体」の形成過程を知ることで納得できるようになるのですが、でき方を御存知ない設計屋さんはには、「付加体」と言っても通じません。

根本的なイメージを作ってもらう簡単な絵はないのか?と探してますと、なかなか良い本がありました。

堤之泰「絵でわかる日本列島の誕生」講談社
http://www.kspub.co.jp/book/detail/1547735.html

なかなか理解しやすい本ですね。2章に付加体の説明があります。絵もブルドーザーでかき上げる+コテでそこ付けするなど、工夫されていました。一般向けの本だと思いますが、これは地質屋さんが読んでも良いでしょうね。

1部、2部では、プレートテクトニクスを根底に置いた日本列島の形成過程に関する過去の議論、一般論が書かれています。
3部は、地質屋さん向けの話ですね。日本列島押し出し説(知りませんでした)など、比較的新しい議論も紹介されています。水平構造なども含めた、このあたりの論文は個人的にわかりにくい部類だと思うのですが、この本では絵を簡略化し、わかりやすく書かれています。

最後の地質帯各論も、良く整理されたなあと思います。「付加体の形成過程を・・・」と偉そうに言いながら、そのベースである日本列島のでき方を十分に理解していない私には、ちょうど良いレベルでした(北海道はいまだによくわからないです)。以下に端折って書き残しましょう。


①大陸起源(主として北中国地塊起源)
├大陸地殻(北中国地塊)
│├日立変成岩類(500Ma:カンブリア紀花崗岩類、変成岩)
│├南部北上帯(450Ma:オルドビス~シルル紀花崗岩類、中・古成層)
│├飛騨帯(310~170Ma:花崗岩、250Ma片麻岩)
│└肥後帯(250Ma:片麻岩)
└南中国地塊との衝突帯?
 └宇奈月帯(253~258Ma:中圧型変成岩)

②南北中国衝突(中国地塊の付加体起源の蛇紋岩メランジュ)
├三群-蓮華帯(300Ma:高圧型変成岩)
└黒瀬川帯(ペルム紀付加体、蛇紋岩メランジュ)

*300~150Ma:ペルム紀~ジュラ紀のパンゲア超大陸の形成
・日本列島が30Maに大陸から分離したとされていることは有名ですね。その随分前に、2つ以上の地塊が沈み込み帯により衝突した、それに③の付加体が順次形成されたという発想ですね。

③ペルム紀以降の地質体
├非変成・弱変成付加体
│├秋吉帯・超丹波帯(ペルム紀~トリアス紀)
│├渡島帯・北部北上帯・足尾帯・美濃帯・丹波帯・秩父帯(ジュラ紀~前期白亜紀)
│└四万十帯・空知-エゾ帯・日高帯((白亜紀後期~古第三紀))
├過去に付加した島弧・背弧系
│└舞鶴帯(ハンカ地塊?)
├高圧型変成帯(沈み込み帯の深部)
│├周防帯(220Ma:ペルム紀~トリアス紀)*以前は三郡に含められていた
│├智頭帯(180Ma:ジュラ紀)*以前は三郡に含められていた
│└三波川帯(90~60Ma:白亜紀後期)
├高温型変成帯
│├阿武隈帯(110~120Ma)*変成ジルコン年代
│└領家帯(85~100Ma)*以前は新期・古期に分けられていた
└北海道の変成帯
 ├神居古潭帯(145~50Ma)*高圧型:複数の変成年代
 └日高変成帯*高温型:東西北海道衝突の際にめくれ上がった大陸地殻

*島弧拡大:湖の形成と海の流入(30~20Ma)、回転(20~15Ma)*押し出し?
・中央構造線やフォッサマグナはこの形成過程で作られた
・15Maでは東北日本の大部分は海没→グリーンタフ堆積
・背弧拡大の原動力は、プリュームの上昇?定説なし?

④島弧の衝突(外来性)
├千島弧
└伊豆・小笠原弧(12Ma~現在)


こうしてみると、日本列島が誕生したのは、つい最近ですね。




空中電磁探査データの可視化 その2

先日の続きです。

EmEditor ですが、ちょうど Ver.UP で csv 関連機能が強化されており、 セパレーター変換機能も備わっていました。ラッキーですね。
Ver.14.7 へ UP 後、カンマ区切りをタブ区切りに変換。
その後、MicroAVS で読み直してみますと、完璧。表示されました。が、色を変えようとすると、非常に時間がかかります。

このデータを改めて MVS で読んでみました。
今度はちゃんと読めますね。AVS ベースの同じエンジンなのでしょうね。ただ、読み込みはできたものの「GDoption の cache が足りない」というエラーを吐いて表示してくれません。 Help を見て「Load EVS Field」の cache を500MBに増やして表示してみましたが、今度はメモリーエラーで強制終了。仕方ないので、「Plume Volume」につなげて、閾値以上のみを部分表示させてみました。が、ダメですね。なぜか node を結ぶ線が表示されています。ちなみに、クリギングだとフリーズ。
時間をかけましたが、MVS での可視化は困難なようです。

ちなみに、Tecplot は node のみの処理が困難、Voxlerはメモリーエラー、ReCapはさすがに読み込み速度や動きがダントツに良かったのですが、強度としての取り込みができず。
手近なソフトでは、MicroAVS で妥協すべきなのでしょう。

空中電磁探査では、平面的に必要な精度(間隔)を保ちつつ、広域にデータを取得することが可能です。その結果を利用する場合、大量のデータを高速かつ精度を保ちながら表示するソフトが必要となります。当然、その後の cad データ読み込みや、動画での提示も可能なものを選択する必要が出てくるでしょう。
今後の動向によっては、探査のプロが使用されているソフトを検討すべきでしょうね。気にかけておきましょう。



2014年12月21日日曜日

空中電磁探査データの可視化

崩壊面の3次元形状をチェックしようと思い、頂いた空中電磁探査のデータを重ねようと考えました。

空中電磁探査は未経験でしたので、オリジナルデータや汎用データがどのような形式か知りませんでした。離散データがオリジナルかと思いきや、周波数毎の平面データをオリジナルになるとされていることが多いようでした。それらを鉛直に補間し(これもノウハウがあるようです)、できた3次元データが成果となります。今回はその3次元データをグリッド化し csv にしていただきました。

で、いざ可視化しようとしたのですが、MVSが言うことを聞いてくれません。AVS 用の fld データ(データ構造の指定)を作成し、頂いた csv を指定するだけなのですが、読み込んでくれません。
しばらく悩んでデータをチェックしたところ、いくつか平面・深度方向に欠落している箇所があり、非構造格子の離散データとなっていました(fldデータは構造格子として指定していたので、エラーとなったようです)。
あらためて fld データを書き直し、いざ、読み直し!
でも、まだ駄目。読んでくれません。

サイズが大きすぎたか?と思い 64bit 版の MicroAVS で試してみました。
こちらの付属ツールでfld データを作成し直し、読み直し!
ですが、こちらもダメ。

色々悩みながら、ふとHELPを見てみますと、以下のような記述が。
http://www.cybernet.co.jp/avs/support/microavs/faq/dataformat/003.html
区切り文字にカンマは使用できないようです。MVS も多分、これが原因でしょう。今まで、偶然にもタブやスペース区切りのデータのみを扱っていたので、気づかなかったのでしょうね。

ま、原因が分かったとして、2000万点以上のデータのセパレーター変換は、EXCELでは不可。EmEdior で可能でしょうか?

続きは後日。

2014年12月14日日曜日

コーンペネトロメーター

粘性土の強度推定にコーンペネトロメーターを使おうと思いつきました。

私自身、使ったことがありません。昨年使おうかと思いましたが、深度が深すぎて断念。今年、後輩が使いたいというので、再び引っ張り出してきました。

つくりが簡単なので、容易にできると踏んでいたのですが、これが難しい。機種はOYO製のポーターコーン(2重管)なのですが、変位を測定する2重のリングの使い方が全く分かりません。周りの方に聞いてみましたが、ほぼ未経験でわからず。使ったことのある方も、8~10年前とかのレベルです。
http://www.oyoks.co.jp/catarog/P06.pdf

たまたま、大先輩が来店されていましたので使い方を聞いてみたところ、よく覚えていらっしゃいました。さすがです。
見ていただいたところ、2重リングの接続部が故障していたようで、1重リングとしてなら使えるとのこと。使い終わったら修理しましょう。
ついでに、いくつか質問してみました。

Q: なぜ使われなくなったのか?
A: 地盤に入らないから。(基本は軟弱用で、砂が出ると入らない)

Q: 粘土と砂は分かるの?
A: 砂は入らないし、入っても針の触れ方が全然違うのでわかる。(砂はビョンビョン振れる)


地盤調査の道具の基本構造は、昔からほぼ変化していないように思います。シンプルかつ耐久性が求められているので、ほぼ出来上がっているのでしょう。
こういった道具の使い方は古い技術者の方が得意かもしれません。技術の伝承とまで大げさではないですが、今のうちにノウハウを引き出しておかないといけないように感じますね。今後も機会があればいろいろ尋ねてみましょう。


2014年12月13日土曜日

油圧ショベルの大きさ

先日、ミニユンボを運搬車に積んでいた時のこと。

機体の大きさからみると重量1t程度かと思います。でも、通常はバケットの容量で油圧ショベルの大きさを表します。いったい、積んでいるミニユンボはどの大きさと言えば良いのか?と思い周りの方に聞いてみました。が、誰も詳細がわかりませんでした(ミニの大きさは車体幅と掘削可能深度しか気にしませんので)。
良い機会ですので調べてみました。


日立建機
http://www.hitachi-kenki.co.jp/products/excavator/medium/index.html

製品一覧
型式運転質量 kgエンジン
定格出力 kW
バケット容量 m3
新 JIS
低騒音
指定状況
排ガス対策
指定状況
ZX110-310900690.45超低騒音基準クリア
ZX120-5B1220073.40.50超低騒音基準クリア
ZX160LC-5B1660090.20.60超低騒音基準クリア
ZX200-5B198001220.80超低騒音基準クリア
ZX240-5B238001321.00超低騒音基準クリア
ZX280-5B278001401.10低騒音基準クリア
ZX330-5B319002021.40低騒音基準クリア111


小松製作所
http://www.komatsu-kenki.co.jp/products/excavator/

標準仕様
機械質量
(kg)
バケット容量
(m3)(JIS)
PC160LC-8
16600
0.65
PC170LC-10
17200
0.65
PC200(LC)-10
19600 (21000)
0.8
PC210(LC)-10
21700 (22600)
0.8
HB205(LC)-2ハイブリッド
1999021300)
0.8
HB215(LC)-2ハイブリッド
2200022900)
0.8
PC220(LC)-10
23000 (24500)
1.0
PC230(LC)-10
23800 (24800)
1.0
PC300(LC)-10
31100 (31880)
1.4
PC350(LC)-10
33290 (34070)
1.4
PC400(LC)-10
43100 (44000)
1.9
PC450(LC)-10
44600 (45500)
1.9
PC600(LC)-8E0
59125 (60125)
2.7
PC650(LC)-8E0
59925 (60925)
2.8
PC800-8E0
75000
3.1
PC850-8E0
79500
3.4
PC1250-8
109900
5.2
PC2000-8
200000
12.0

クボタ

超ミニバックホー

型式
機械質量(kg)
標準バケット容量 (m3)
最大掘削深さ
K-005-3
500
0.011
1,305
U-008
H870
DH890
0.018
1,600s
U-10-3
980
0.022
1,800



これらを見る限り、基本的には機械質量で機体に品番が振られているようですね。0.5m3だと12tで120、1m3だと24tで240程度の品番が付けられているようです。このような決め事?は知りませんでした。
馴染みのあるキャタピラー社は違いますね。質量と品番が一致していません。
ミニ油圧ショベルのみ合っていますので、日本だけの決め事なのでしょうか?
http://www.cat.com/ja_JP/products/new/equipment/excavators.html

今回積んだ機体は007と書かれていましたので、約700kgですね。機体から想定されるバケットは約0.02m3。スッキリしました。

一般的には、掘削深・容量だけでなく、運搬時の積載荷重(車両とアルミブリッジ)に注意しないといけないので、これらの関係は押さえておく必要がありますね。このあたり、設計段階ではどのように考慮・選定し、仮設道を設計しているのか、機会があれば聞いてみましょう。


2014年12月10日水曜日

締め固めた土の強度

「締め固めた砂質土の強度を設定するには、どのようにすれば良いの?」
設計者からの質問です。

砂質土(=排水材料)として評価するのであれば、通常の3軸CD試験の実施が多いのではないでしょうか?
その場合、最大乾燥密度の90%で最適含水比付近、もしくはその高含水比側の強度を調べなさい!といわれても、不可となります。三軸で水を回した時点で含水比が変わり一定値となります。最大乾燥密度の90%で規定すれば、供試体作成時の含水比にかかわらず、同じ結果に落ち着くはずです(あくまで理屈では)。

では、なぜ強度試験用の供試体作成時に含水比を指定する基準があるのか?
おそらく、粘性土(=非排水材料)を念頭に置いているのでしょう。
粘性土の場合、締め固めた土の湿潤側で、一軸圧縮強度(非排水強度)が小さくなります。降雨時を考慮した場合、強度低下の恐れがあるため、設計上は安全側の湿潤側の強度が欲しいところなのでしょう。地盤工学会「土の締固め」p13の図2.4.4が分かりやすいと思います(透水係数は逆ですね)。

実務的には、その土や現場が有する特性(排水・非排水、せん断速度など)、適用する計算式によって、割り切って試験を選定すべきなのでしょう。

2014年12月7日日曜日

土石流特有の式

モデル化の方法は、連続体と離散体の2種。
連続体であれば、土砂と水を別に扱う2流体と、相間の影響を陰に含んだ1流体の2種。KANAKO は後者のようです。濃度やら河床変動やらを取り入れているのは、このためなのでしょう。

この週末、いくつかの参考書・文献を読んでいましたが、土石流特有の以下の式(高橋の式と言うそうです)の導出を見つけることができませんでした。

・河床せん断力
・浸食速度式
・平衡土砂濃度式

出典を追っても、導出が省かれている。また追いかける、その繰り返しでした。特に、土石流・掃流状集合流動・掃流砂の区分に用いられている閾値の意味がわかりません。運動方程式を使うときに深度方向の流速を一定と仮定しているのに、省略されているということは、砂防分野では当たり前の式・閾値なのでしょうか?

うーん。早くも手詰まった感じです。
もっと基礎から始めないといけなさそうです。

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2014/12/28追記

高橋の式の導出や閾値の根拠について問い合わせてみたものの、明示されず。紹介された論文に書かれている概要の理解で問題ないようです。
ま、Hyper KANAKO を使用する必要がなくなったので、「高橋の式」を理解する必要がなくなったのが幸いです。次に必要に迫られたときは、他の方の(根拠が分かる)モデルを採用しているツールを選択できれば良いのですが。

2014年12月6日土曜日

連続の式・運動方程式

まずは大雑把ですが、土石流(KANAKO)の「連続の式」と「運動方程式」をやっつけましょう。

参考にした資料は以下の通りです。

  • 河村哲也「河川の流れのシミュレーション」山海堂 pp.1-23(導出はこれ)
  • GUIを実装した土石流一次元シミュレータ開発:中谷加奈,里深好文,水山高久,砂防学会誌,Vol.60, No.2,pp.41-46, 2008
  • 土石流計算における1次元・2次元シミュレーションモデルの結合,和田孝志,里深好文,水山高久,砂防学会誌,Vol.61,No.2, p.36-40,2008
  • 中村ほか「地震砂防」pp.121-123 
  • 土研資料「深層崩壊に起因する土石流の流下・氾濫計算マニュアル」p23(KANAKO 使用前提のマニュでしょうか?それとも砂防では基本的な式なのでしょうか?)

*以降、誤りがあれば、随時修正します

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ρを定数とし、鉛直方向に積分した連続の式は、以下の形になります。

∂h/∂t+∂M/∂x = a

ただし、M = Uh (流束)で、U は u の深度方向の平均速度です。

LSFLOW では a の部分が 0ですが、KANAKO では河床変化につりあう量(河床変動の式)となっています。また、別途、土砂濃度を両辺に乗じ土砂量のつり合いも別式として加えています。ちなみに浸透流では鉛直方向に積分する必要がないので M が vi になり、ρの変化がないと仮定すれば第1項が消え、右辺のaが注水・揚水、地盤が保持する量として考慮されます。

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運動方程式は、LSFLOW と KANAKO が同類ですね(浸透流はダルシー則)。
どちらもナビエ・ストークスを鉛直方向に積分して得られる「河川の基礎方程式」のようです。ただし、KANAKO は初めから粘性項を無視しています(下記の通り)。LSFLOW では、実務上粘性を0とみなす事が多いので、実質同じでしょう。uが深度方向に一定 = U と仮定すると、以下の通りとなります。

∂M/∂t+∂uM/∂x= -gh∂H/∂x-τ/ρ

この中の∂H/∂xを水面勾配、τを河床でのせん断力で表現しているのが KANAKO。ただし、せん断力の中身については、まだ理解できていませんので、ごっそり後回しです。
LSFLOW はτをクーロン則、ニュートン型の粘性抵抗則、マニングの抵抗則として選択できます。

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2014年12月5日金曜日

土石流の支配方程式

Hyper KANAKO をさわることになりました。

昨年の LSFLOW が比較的容易でしたので、今回も、同じ平面2次元であれば、何とかなるだろうと踏んでいます。LSFLOW は既に岩盤のほぐし率まで考慮できるよう改変済みなのですが、今回、私の頭が追い付けば KANAKO も統合してみたいと目論んでいます。


が、甘くないですね。早々躓きました。土石流の支配方程式が理解できません。
運動方程式は比較的スタンダードな形ですが、x方向のせん断力をh(水深)で割っている理由がイマイチ分かりません。hを定数とみなし、全体をhで割った結果でしょうか?連続の式も右辺が0でなく、数値が入るようです。ま、これは河床変動とつりあわせるための修正でしょう。
一番とっつきにくいのが濃度。土石流の土砂移動は濃度で扱うようです。これには驚きました。
平行濃度とは何ぞや?土石流・掃流状集合流動・掃流砂の濃度閾値の意味は?その式の中身は、など疑問点山積みです。ただ、先輩に聞けば、河川砂防の分野では常識的だそうです。確かに、どの論文をみても導出がないので常識的なのでしょう。運動方程式や連続の式はすぐ追えると思いますが、濃度は自信ないですね。

まだ時間はありますので、一つずつクリアーして行きましょう。



2014年12月2日火曜日

V-nas でスケール変換

A1 サイズの測量断面に、地質を入れて A3 サイズに縮小(AutoCAD のレイアウトで設定)し、プリントアウトしたものを説明資料としています。A1 で提出することはほとんどありません。

ココで問題になってくるのが電子納品。A3 サイズ自体は良いのですが、余白が A1 の半分になっていることから、チェックシステムで NG 判定となります。AutoCAD 側で電子納品用の A1 レイアウトを追加すれば良いのですが、レイアウト上の文字等の再配置は面倒です。
最終的には V-nas の CAD チェッカーでエラーのないように仕上げるため、そこで一気に修正できると手間が省けます。以下、その手順です。

1. レイヤ編集で「登録」ボタンを押す:現在の表示レイヤーを記憶させる。
2. レイヤー全表示
3. 編集-変更、オブジェクトを全選択し、スケールを AutoCAD の A3 レイアウトで設定したスケール(ex.1:400)に設定。なお、寸法の単位は AutoCAD で設定したものを選択しておく。
4. 編集-スケール変更で2倍(ex.1:200)に設定。
5. スケールを示す文字を変更
6. 印刷設定を A3 から A1 に変更
7. レイヤ編集で登録した画層設定に切り替え
8. CAD チェッカーをかけてエラーを自動修正し、保存。


3Dプリント

CIMの試行業務で、復建さんの3Dプリンター利用例が紹介されていいます。広島県の安芸津バイパスのようです。
http://www.jacic.or.jp/movie/jseminar/pdf/movie20140904_motomura.pdf

フルカラー3Dプリンター ProJet 660Pro だそうです。CMYK の4色とも使えるタイプのようです。初期投資、1000万程度でしょうか。資金のある会社は違いますね。
http://www.fukken.co.jp/news/8005/


私も以前、3Dプリントしてもらったモノをお客様に届けたことがあります。が、「ちゃちっ!」の一言で終わりました。良いプリンターを使用しないと、お客様には満足いただけないようです。プリントサービスを手掛けている会社も、大変でしょう。

もっと大きく、精巧で、安価にフルカラー印刷できるようにならないと、土木の3Dプリントは業務で根付かないでしょう。といっても、ハード・価格は数年で実用レベルまで向上するでしょうから、それほど遠くない未来には、対応を迫られるでしょうね。

2014年11月30日日曜日

地質調査の CIM

全地連より、以下のガイドが公開されています。

「CIM 対応ガイドブック -地質調査版-」H26.10
http://www.zenchiren.or.jp/geocenter/

このガイド、先月出たばかりのようですが、適確な内容が多いと思います。
(このようなガイドを作成できる程度に人材がいること自体、驚きました。)

CIM に対応しよう!はブームですし、全地連さんとしても新たなマーケットとして期待されているのかもしれません。個人的には静観していますが。
http://phreeqc.blogspot.jp/2014/11/cim.html

積算について留意点が述べられています。面積・地層数・構造・モデル数に加え、付加する属性や地層数、出力様式などを考慮しすべきと書かれています。ただ、具体的な積み上げ法は書かれていませんでしたので、このままではお客様側では手の出しようがありません。今後の検討事項ということなのでしょう。個人的には単純に、1メッシュあたりいくらでも良いですし、現行のようにボーリング本数をベースに積み上げても良いと思います。浸透流で使われている積み上げを流用しても良いでしょう。

課題も一覧にまとめられています。
ハード、ソフト、人的要因、作成範囲の決め方、精度など、多くが課題として挙げられています。が、案外、容易に解決できるものと思われます。おそらくですが、手書き図面から CAD に移行したころも、同じような課題が出たのではないでしょうか?で、手を動かしてみると、案外簡単だったと。
ま、多くは3次元でのモデル化に関する課題であり、CIM の本質に関する課題は少ないと考えます。ですから、現在、何らかの3次元解析を行っている方は、ほぼクリアーしているということになります。

いつでも対応できますので、あとは、地質調査の CIM に何を求めるか?必要なのか?といった要求部分を明確にできるかどうかでしょうね。



2014年11月29日土曜日

踏査の視点

踏査を終えて帰ってきたのですが、後輩と話をしていて驚きました。

崩壊箇所の踏査だったのですが、私は主に崩れた斜面を見ていました。どの構造が原因で、どの方向へ、どの順番で崩れたのか知りたかったからです。
その話を後輩にしても、後輩は???な状態です。

後輩は崩れた堆積物の処理が気になり、斜面は殆ど見ていませんでした。その設計をするために踏査をしているのですから、ま、当然と言えば当然です。
お互いの写真を見ても、とっているモノが違います。話も合わないわけです。

同じ時間、同じ場所を踏査しても、興味や視点が違うとここまで結果が違うのか!と驚いた出来事でした。

2014年11月27日木曜日

CIM と 地盤モデル

CIM に期待しているところは、個人的に他の方と異なっていると思います。

設計者ではないので、数量計算や施工管理等への応用は興味ありません。が、そこのノウハウが利用できるかもしれませんので、CIM の情報は仕入れるようにしています。具体的には、3D モデルの応用が進めば、解析ソフトでのメッシュ作成やプロパティ連携など、いくつか恩恵を受けられるのでは?と、本質と異なるところで期待しています。

本業の地盤や地質などは、CIM といった観点では向いていないように思われます。
例えば、調査会社が3次元のモデルを作成したとします。設計会社がそれを使って道路や橋梁を計画します。そして、施工段階の掘削、あるいはチェックボーリングで、施工会社が3次元モデルを修正する必要が出た場合、CIM、ひいては3次元の恩恵を受けられるでしょうか?答えは限りなく No でしょう。ソリッドやサーフェスを手作業で修正することは難しいでしょう。おそらく、既往ボーリングに新たな情報を追加し、なんらかの境界面推定コードの利用で作成し直す必要が出てくると思います。そうすると、データが増えることによって、遠方まで微妙な影響が出てきます。調査会社と施工会社が同じ推定コードを採用しておれば、その影響は少ないかもしれませんが、別コードだと大きくなるでしょうね。例え、調査会社が同じコードでやり直したとしても、以前のサーフェスやソリッドは破棄になります。
設計側での再チェックも必要になりますが、この時の手間を考えると、はるかに2次元の方が楽でしょう。2次元では遠方を変更する必要がないので、チェック箇所が少なくて済みます。

過年度の CIM 試行業務は、ほとんど構造物が対象でしたので、まだこのような問題点が出るところまでたどり着いていないかもしれません。しかし、いずれは調査、測量へと拡大していくと思われます。事例が増えるにつれ、露呈することでしょう。
解決策としては、ソフトウェアベンダーか官が、統一した推定コードを公開することでしょうね。また、ボーリングデータ追加時に、サーフェスを変更する範囲を指定できる機能も必要でしょう。

現段階でそのような動きはありません。そのため、地盤モデルは3次元で作るべき(そこから2D断面を切り出せばOK)ですが、現段階で CIM には向いていないと思います。あと10年は待つ必要があるかもしれません。


2014年11月18日火曜日

踏査後の温泉

今日は踏査。

来年実施するシミュレーションのために、データを集めに来ました。
少し寒く、思いついたように時折みぞれが降りましたが、おおむね、良好な天気。葉が落ちて見通しも効く様になりました。踏査をするには良い季節です。

踏査が終わると、温泉宿へ。冷えた体を温めて、ゆったりしました。

内業を進め、ご飯を食べて、また内業。夜10時過ぎに仕事を終え、また温泉。何もない山奥なので、星がとても綺麗。落ち着きます。

若い方の中には、出張を嫌がる方もいます。一人で好きなように歩いて、温泉につかって、少し美味しいものを食べて。良いと思いますけど。


残念だったのは、現象を再現しようとすると、想定していたシミュのコードが使えないこと。今のところ、解決方は思いついていません。ま、後で考えるとして、明日は次の山を見に行きましょう。


2014年11月16日日曜日

MPM (Material Point Method)

今月の地盤工学会誌は、新しい数値解析の特集でした。

DEMや粒子法がいくつか掲載されていました(DEMはかなり古いはずですが)。これだけまとまって掲載されるのは珍しいですね。

目を引いたのがMPM (Material Point Method)。
初めて聞きました。粒子とメッシュを使う、Lagrange-Euler 型だそうです。何か、似たようなソルバーを見たことがあるなあ、と思ったのですが、思い出せません。あえて挙げるならDtransu の移流部分でしょうか?違いますね。
ま、計算としては粒子法にメッシュを上積みしているようですので、負荷は減っていないでしょうね。

記載されている MPM の土石流への適用方法は、LS-FLOW の簡略化と似てますね。計算を軽くするための工夫でしょうか?( これだけ見てるとLS-FLOWで十分な気もします。)

ま、新しい手法ということで、これらの動向には留意しておきましょう。


2014年11月15日土曜日

ゲリラ豪雨の卵

今日のNHKスペシャル「巨大災害」は豪雨の特集でした。

いくつかの話題を集めて構成されていましたが、興味が惹かれたのは「ゲリラ豪雨の卵」の話。以前、防災研の中北先生の講演を聞かせていただいたことがありますが、今回も同じデータが使われていました。

河川のボーリング現場で、上流の雨によって川が一気に増水し、マシンがつかりそうになったことがあります。現場では、スマホで X-MP を見るよりも、卵の表示の方がわかりやすいですよね。講演を聞いた際に、安全管理に使える!と思いHPを探しましたが、見あたりませんでした。今日の話では、まだ実用化には至っていないようです。

ま、上流側で降った場合に警報を発するサイレン・回転灯が下流側まで整備されていないと、遊んでいる方々は逃げないでしょうね。すべての川にそれらを整備するのは無理でしょうから、やはり最後は自分で判断するしかないのでしょう。
その現場では「○○の方向から生暖かい風が吹き始めたら、気を付けるようにしている」とオペさんは言われていました。地元に聞けば、「昔からよくある。前回のはまだマシ」と言われていました。案外、地域的特徴があるのかもしれません。

いずれにしても、X-MPに加え、「卵」の表示は有効です。公開に期待しましょう。


切土のり面勾配

後輩から頼まれて、施工中の現場を見に行きました。

以前、私が調査した現場だったのですが、ずいぶん切り下がり、施工が進んでいました。

地質を確認したところ、土砂・軟岩・中硬岩の分布は、ほぼ想定通りでほっと一安心です。

では、何が問題なのか?と彼に聞くと、切土勾配で困っているのだ、とのこと。彼の設計では、勾配を決める際に土砂が多いからこの段は1割、ではなく、段の上部は土砂なので1割、下部は軟岩なので7分というようになっていました。私が横断図に書いた分布を使って、段の途中で勾配を変化させていたようです。
施工屋さんも緩い側で切らずに、きつい側で切っていました。ラウンディングなしで、切り下げとともに重機も降ろしてしまったので、さあ、上部の7分の土砂をどうするか?が問題になってしまったようです。何方も何方です。

切らないなら補強するしかないのですが、なんともな話です。
ま、これも一つの経験として留めておきましょう。




模擬試験

今年は技術士試験の勉強をほとんどしていなかったのですが、筆記は通過していました。

勉強した昨年はダメで、勉強しなかった今年はOK。運も実力の内なのでしょう。

届いた結果を見ると、IIはAでIIIはB。Bがあっても通過するのですね。

早速ですが、先日、口頭の模擬試験を受けてきました。模擬試験直前になって、ようやく整理をはじめたのですが、まあ、なんとか間に合いました。試験制度が変わってから状況を知りませんでしたので、良い情報収集にもなりました。

さあ、方向性も自分の位置もある程度理解できたので、対応していきましょう。


2014年11月14日金曜日

CIM と 3D

ソフトウェアベンダーが CIM 対応ソフトを売り進めている謳い文句の一つに、「3次元は効率的」があります(CIM=3Dではないと思うのですが)。
これは半分正解、半分誤りだと考えています。

確かに、3D モデルを扱うことで今まで(2次元で)見過ごしていたミスが顕在化するようになります。3次元を扱うのが苦手な方ほどその恩恵を大きく受けることになるでしょう。が、修正箇所が相応に増えるため、今まで以上にモデル作成に時間がかかるようになります。

一方、3次元に手を出さず、2次元を扱い続けていれば、そのような負担は増えません(精度向上もありませんが)。ハイスペックPCも不要ですし、作業スピードも早く利益を出しやすい、ストレスも受けませんので、ある意味、幸せだと思います。「作業単価が上がらない限り、今まで通りの精度で、2次元を扱うのが妥当」と言われると、そうなのかもとも思います。ただ、私は自分の頭の限度を知っていますので、3次元を扱うことをやめないと思います。

先日、ハイスペックPCのBIOSが立ち上がらなくなりました。マザーかな?と思いつつ、半日かけて原因を突き止めたところ、電源ユニット・グラボ・CDドライブの接続不良でした。天井のエアコン取り換え作業を行った翌日でしたので、作業員さんがPCにあたったのかもしれません。組み直すと難なく立ち上がるようになりました。
BIOSが立ち上がらなくなった際、上司に「40万で新しいPCを買いますか?3次元から手を引くのも選択肢の一つですが?」と聞いたところ、「買う」とのお返事。国交省主導で CIM が叫ばれている中、さすがに手を引くことは考えていらっしゃらないようです。

事業規模にもよりますが、これまでの精度で問題が生じない、あるいは生じても軽微と判断されるなら、今まで通り2次元設計で十分だと思います。3次元測量から維持管理に至るまでの費用と、2次元設計+施工時に顕在化するミスの頻度・金額などを、リスクマネジメントの観点より検討することも、現段階では CIM 業務とするかの一つの判断材料になるでしょう。

手書き図面に代わりCADが標準となったように、いずれ 3D モデルやCIM も普及して行くと思われます。が、まだ試行段階です。今後の動向に着目しておきましょう。



2014年11月10日月曜日

GEORAMA 2014 の不具合 その2

GEORAMA (厳密には、Ver.3.2 の方)の不具合といいますか、何とも、な話です。
(2014のその1はこちら http://phreeqc.blogspot.jp/2014/05/georama-2014_6.html

以前より、GEORAMAのボーリングで指定した境界面深度と、推定した深度が一致しない現象を確認していました。単純に、メッシュで推定しているので、メッシュ間のボーリングでは数cmズレるのだろうと考えていました。
地すべりのモデルで、すべり面や水位が数cm違う場合では、「なぜ違う値を使うのか」と聞かれてしまいます。本来、そのような精度はないのですが、それが理由にはなりませんし、流儀でもあるので、推定後に手で合わせる必要があります。

今回は水平層で起こりました。周辺のボーリングと100~200m弱離れており、互いの影響はほとんど受けない位置にあります。が、多くのボーリングで規則的にずれます。数cmづつ、綺麗にズレが生じるのです。これは、バグか?と思い、サポートに聞いてみました。

結果、よくわからない回答が来ました。
「線形の位置とボーリングがずれているはず」と繰り返されます。GEORAMA は正しく、Civil3D のスナップが、きちんと機能していない(スナップしても、微妙にずれている)可能性があるという趣旨でした。

本当に Civil3D が悪いのか確認してほしいという趣旨で、データを送ってみました。
数日後、帰ってきた答えが「ズレは GEORAMA の仕様」というもの。
要は、ボーリング標高やその境界面深度を四捨五入して10cm単位で丸めて計算するため、数cmのズレが生じるといったものだそうです。それでは、柱状図を10cm単位で記載した場合でも、地表面標高はcm単位ですので、境界面の一致する確率は10%、ズレる確率が90%になります。Civil3D は?なぜ指定値を丸めるのか?と思いましたが、それには触れられていません。

対処法は「GEORAMA のボーリング境界面深度を利用せず、断面でポイント指定する」という致命的なもの。断面に置く境界ポイントはcm単位で計算するため、ズレが生じない、だからボーリング指定を全て消して、後者を使ってくれ、とのことでした。下2ケタに直すくらい、どの言語でもすぐだと思いますけど。

とりあえず「修正してほしい」と依頼しましたが、どうなるでしょうか?
ボーリング深度指定が使えなかったり、回転場で斜めボーリングが機能しなかったり。なんとも、な話です。

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20141127追記

「Civilの機能は問題なし。GEORAMAでずれている。修正するがいつになるか不明。わかったら連絡する」と連絡があってから、音沙汰なし。CTCさん、相変わらずです。


2014年10月28日火曜日

DO測定

溶存酸素測定用に採水。

DOメーターがあったはずなのですが、見当たりません。2~3年前に買い換えたばかりなのですが、どこかに貸しているのでしょう。
今回はウィンクラー法で実施しました。超久しぶりです。

溶存酸素の固定は、以下の通りとされています。実際はもう少し複雑だと思われますが。

Mn2+ + 2OH- → Mn(OH)2↓(白色沈殿)
2Mn(OH)2 + 1/2O2 + H2O → 2Mn(OH)3↓(褐色沈殿)
Mn(OH)2 + 1/2O2 → MnO(OH)2↓ (褐色沈殿)

102ml瓶に、1液、2液を1mlづつ、海水であれば2mlづつだそうですが、オーバーしてもOK。
沈殿物の安定性については、4日程度ならOK、といった紹介もあります(ここでは、MnO2・2H2Oとされています)。
http://www.jesc.or.jp/environmentS/syoho/images/1-3.pdf

現場での固定作業では、溶存酸素が少ないと白色、多いと褐色になります。即時反応ですので、色の変化を見ているだけでも面白いですね。「なぜココの溶存酸素が少ないの?」などと疑問に思うこともあります。机上で結果をプロットするのとは、印象が違いますね。

この手法の流れを示されたのが19世紀末だそうです。見えないものを系統立てて発展させてきた無機化学者には脱帽です。

2014年10月26日日曜日

可視化ソフトの発達

地形+写真の可視化データをお客様に提示。

今回は見せるだけでしたので、C Tech 社の MVS で作成しました。高解像度の写真を地形メッシュに張り付けるだけなのですが、そのままでは不可。ソフトの仕様上、表示できる解像度に制限がありますし、大きすぎると Viewer で正しく表示されません。
写真の解像度を1/2~1/5程度にしてから取り込んでみると(それでもソフト的に解像度MAXかその次)、できたデータは70~100MB 程度と軽くなり、誤動作も少なくなりました。

プレゼン時、若干、動きが悪いかな?と思いましたが、お客様にとっては動きも、解像度的にも妥協していただける範囲のようでした。ま、一安心です。

その際、逆に見せられたのが他社さんの可視化結果。同じエリアだったのですが、私が持っていったモノより綺麗で動きも軽快。素晴らしい出来でした。話を聞けば、数千枚の写真を使用されたそうです。独自技術でしょうね。お客様にとって、私の作成したモデルでは妥協にしかならない分けです。

高解像度にすればするほど重くなるのは「当たり前」ではありません。アルゴリズムの改善でより軽く、より高解像度に扱うことは可能です(ソフト会社も大変苦労されていると思われます)。
他社さんは常に努力されています。私も特定のソフトにとどまらず、時代に応じたソフトを探し、表示の仕方を工夫する努力を続けなくてはいけないと、つくづく感じた1日でした。


2014年10月23日木曜日

GoPro HERO3+

USBケーブルが切れていましたので、HERO3+ だけを取り出しています。

以前より、車に載せて道路をモデル化できないか?と考えていましたので、試してみました。
0.5秒に1枚のタイムラプス。時速は60km。この条件でダッシュボード上に HERO3+ を設置し、高架区間の上下を走ってみました。

写真は案外細かく取れていました。条件は問題ないようです。前や横を走る車が気になりますね。通行の少ない時を選んだつもりですが、どの程度の影響が出るでしょうか?
早速、ReCap 360に放り投げました。

待つこと数十分。案外早いな?と思いつつ、出来上がったモデルを見ると、ボンネットだけがモデル化されていました。道路はナシ。そりゃ、そうですよね。やはり、車のグリルの前あたりに設置しないと、マズいようです。


もう一つ。
HERO3+ にはファインダーも液晶もついていません。
どのようにして視野を確認するのだろうと思っていましたが、調べたところ、アプリ経由でした。
Wi-Fi接続し、アプリを立ち上げると、FPV可能になります。シャッターもアプリからコントロールできそうですね。
通信できた距離は10mほどでしたが、これだけでも用途は広がります。ポールに付けて穴の中に突っ込むとか、水中撮影などに使えそうです(水中でもWi-Fi大丈夫なのでしょうか?)。

なかなか、多彩。使う側の能力が試されるようなカメラです。

2014年10月20日月曜日

gmf ファイルからの推定

MVS で geo ファイルから地層分布を推定・可視化するのは、最もスタンダードな手法だと思います。

ただ、この方法では地表面まで推定結果となり、LPデータや測量結果を使えません。地表面と地層がクロスしている場合などでは、不都合が生じます。

何か方法はないかとForumをのぞいてみると、ありました。

簡単なのは前者。ツールを使って geo ファイルを gmf に変換、その後、地表面の座標を測量結果などに入れ替えれば OK です。今まで、csv を gmf 経由で表示させていましたが、こういった使い方のためにツールがあるのですね。

早速、付属のサンプルデータ「7_layers_dipping.geo」を変換し、gmf で表示可能か試してみました。
まずは geo ファイルからの推定。


次に、変換した gmf ファイルからの推定。




両者とも似たような推定になるはずが、最下部の面だけ大きく異なっています。
ボーリングでの short (延長不足)の取り扱いが2者で異なるためのようです。geo では、上層の傾斜をそのままコピーしているようですね。gmf では無視です(変換時にshortの情報が消失します)。

どちらが良いかというと、前者でしょうね。short を含む下位2層程度は、geo ファイルの推定結果を Write_Coordinates で csv 書き出し、地形と一緒にgmfファイル入れ替えで対応した方がよさそうです。

なお、推定した結果を地層面毎に write_CAD で書き出せば 3D 面になります。先の csv や 3D 面を Civil3D で指定すれば TINサーフェス になり、GEORAMA で扱えます。繋がって行きますね。


2014年10月19日日曜日

iPhoneでVPN その2

朝からVPN経由で会社にアクセスし、作業していました。

が、途中で繋がらなくなりました。

電話してみると機器担当の方が出られて、「今日はネットワークの工事があるので終日アクセスできない」とのこと。そういえば、先日より工事関係者が出入りしていましたね。

夕方、工事が終わってアクセスしたのですが、なんと iPhone からも リモートデスクトップが動作するようになっていました。以前より、老朽化したサーバーを入れ替えると聞いていたのですが、ようやく実施されたようです。
http://phreeqc.blogspot.jp/2010/09/iphonevpn.html

ま、「4年間不自由だった」ではなく、「これから快適になる」と考えるべきなのでしょう。


2014年10月18日土曜日

観測孔の洗浄

観測孔の洗浄をしてきました。

普段は観測孔設置時にオペさんにお願いしているのですが、天候の都合で中止。後日、私が実施することになりました。久しぶりです。

最初はコンプレッサーで吹かして、即日採水しようかと思ったのですが、全機材を段取りできず中止。洗浄だけ先に実施することにしました。

まずは注水洗浄。
ホースを突っ込んで注水。が、吹かせません。透水性が高く、ほとんど水位が上がらず。せっかくVPのチーズまで用意していたのですが、出番なく終了。

仕方ないので、揚水洗浄に切り替え。
エンジンポンプのホースをつなぎ変えてイザ!
が、ホースの継ぎ目からエアーをかんで、揚水しません。シールテープをどこかに入れていたはずなのですが、見つかりません。準備不足です。

仕方ないので、小口径の水中ポンプに切り替え(ここまで使うとは思っていませんでした)。
すぐに濁水が上がってきました。割と早くきれいになりそうでしたが、10分ほどで揚水停止。バッテリー切れです。充電していたのですが、バッテリー自体がだめになっていたようです。予備バッテリーを準備していなかったので、車のバッテリーにつなげて再開。
2時間ほどできれいになりました。

結局、無駄にした時間は2時間弱。慣れないことはするものではない、イエ、慣れていないとダメなのですがです。サボりすぎですね。反省です。


2014年10月17日金曜日

UAV とルーチンワーク

今日は Phantom 2 を飛ばしてきました。

会社にある1台は墜落により修理中、2台目を他支店から取り寄せて飛ばしてみました。

「墜落したのはPhantomの暴走だ!落ちたんだ!(私は悪くない)」と墜落させた executive が言い張ったため、今回は保全物件からかなり離れた位置での撮影となりました。もっと対象に近づきたかったのですが、仕方ありません。


撮影は快適ですね。
今回は GoPro HERO3 でタイムラプス。7分ほどの飛行で400枚強の写真を撮影しました。
1台目は確かに不安定なところがあったのですが、2台目は全く問題なし(GPS環境のせいかもしれませんが)。キャリブレーション、通信は一発でしたし、離陸も着陸もスムーズです。風があっても問題なし。素人でも簡単に撮影できるのですが、着陸させるまでは、まだ緊張しますね。
唯一引っかかったのは、時々アプリが落ちた点。LightBridge がクサイのですが、原因は不明です。他の撮影者に確認しておきましょう。

帰社後、HERO3 から MicroSD を抜こうとして USBケーブルを外したら、ブチッ。ケーブルを切ってしまいました。カメラのマウントにつなぐ薄っぺらいケーブルで、普段は気を付けていたのですが、今回は撮った画像を早く見たいと焦っていたのでしょう。
すぐに通販でケーブルを注文しましたが、注文先の臨時休業もあり、1週間ほど FPV ができなくなりました。空撮仕事が入っていなかったのは幸いです。

気を取り直し、写真200枚程を UP し、ReCap 360 でモデル化。待つこと数時間で、きれいなモデルを仕上げてくれました。

UAV + FPV + SfM = 3Dモデルの完成。既にルーチンワークです。その利用法など、今後の展開が楽しみですね。


2014年10月15日水曜日

これからの ICT

今後のインフラの維持管理に関する講演を聞いてきました。
過去にも、似たような内容を聞いたことがありました。が、今回は衝撃的でした。

私の中期的目標が、「多くの現場で経験をつむ」です。が、あまり進んでいません。
施工時には理論より経験を重視しますし、幾多の情報より大事なものを抽出することが可能となります。その感覚は調査・設計でも重要です。

しかし、その経験がもっと足りなくなるのは、これから技術者になる若い方たちだと。新設より維持管理にシフトすると、作ったことがないのに、あるいは作った当時のデータがないまま維持管理を担当する技術者が増えるとのこと。ま、時代を考えるとわかることなのですが、言われるまで気づきませんでした。

ではどうするか?というと、ICT を活用し、重要な情報をそこから拾うタイプの人材を育成するそうです。経験は少なくても、熟練者と同じ着目点を示すことの可能な能力= ICT 利用技術 といったことのようでした。例えば、傾斜センサーを落石源1個毎に貼り付け、すべてを遠隔管理する、移動体を使った3次元計測の差分で変位を自動抽出する、堤体の打音検査を維持管理ロボットに実施させ面的な状況を把握する、などといった事が挙げられます。現段階で高価だと考えられているそのような ICT を、安く、平易に作り、使うことができる技術者を育成するとのこと。国からも大学へ要請があり、お金もついているそうですね。これからの学生たちは土木の基礎知識はもちろん、電気工事屋さんの様な知識も身に付ける必要があるようです(当然、受け入れる側も)。

ロボットが開発され、あるいはそれを作り、使うのが当たり前になってくると、発想を転換しないといけなくなるでしょうね。まさに温故知新。経験も重要ですが、新しい ICT を普通に使えることも重要です(新しいといっている段階で、古い技術者になっていますが)。
ま、受け入れる側として、心づもりはしておきましょう。

2014年10月14日火曜日

粒子法セミナー

先日、MPSを用いた粒子法ソフト 「Particleworks」のセミナーに参加してきました。
http://www.sbd.jp/product/netsu/particleworks.shtml

基本的にはメッシュを切る必要がない分、操作はFEMよりも容易です(理論もはるかに容易ですが)。落下・移動や混合の取り扱い可、剛体との連成可、ビジュアルも良い。土石流への適用事例もあり、すぐにでも導入したいところでした。

が、販売価格も超BIG。自動車や食品など、市場が大きく、力のある企業でないと手が出せない価格設定でした。これは無理です。

ま、同業他社も手が出せないなら、そのまま寝かせておきましょう。いずれ、火がつけば、exectives も何とかしろというでしょうし。

2014年10月12日日曜日

ボーリングオペさんの意識

サイエンスチャンネルで、ボーリングオペさんの動画が公開されています。
http://sc-smn.jst.go.jp/D000502/detail/D020502056.html

公開は今年の1月です。が、見た瞬間、違和感。
川崎さんはこのようなコアが標準?などと思ってしまいました。
答えは簡単。制作が古いですね。2002年制作ですので、12年前です。ちょうど、穴あきビットが使われだした頃の動画なのでしょう。記録という点では、貴重です。
動画への違和感は、コア品質への要求が高くなり、道具が改善され、オペさんもそれに応えるよう努力し続けられた証拠だと思います。動画中のコアやその扱い方は古く見えても、オペさんの心意気は昨日の話のように生き生きと聞こえたのは、そういうことなのでしょう。


私はというと、三連休 & 台風接近中なのですが、休みなく現場です。
今日もボーリングオペさんと孔内水平載荷試験の工夫をしていました。オペさんが培った孔の作り方、ゾンデの入れ方、手順などを教えていただき、また、どうしようもなくなった時にはこちらの思いついたことを試してもらい、試行錯誤で進めていました。結果、ガラガラの砂礫層や均質な飽和砂層でも、清水で(ベントなしで)、しかも一発で品質の良いデータを取ることができました。この年になって、このような経験をさせてもらえるとは思ってもみなかったです。オペさんの経験とその高い意識に脱帽でした。


オペさんに共通するのは、道具やコア、試験の品質にこだわっていらっしゃること、それにプライドを持たれて仕事をされていることだと感じます。それにこたえられるよう(少なくとも邪魔しないよう)、段取り、計画し、皆で良い現場にしたいと思います。



2014年10月10日金曜日

一軸 or 三軸UU

一軸圧縮試験か、UU 三軸圧縮試験の選定についてです。

一般的には、砂分を多く含む場合や硬質粘性土(クラック型の乱れ)で UU と言われています。が、砂分が何%、あるいはどのように(パイプ状?ブロック状?層状?)含まれていると UU なのか、整理された書き物は見たことがありません(研究成果としてあるのかもしれません)。土を見て、「これはUUじゃないとダメ」などと経験的に判断しているのが現状でしょう。

地盤工学会の基準書では、IP利用の紹介があります。が、ばらついていますよね。
また、砂分を多く含むとサクションが切れて空気が入る → 1軸ではquが小さくなる、といった流れが書かれています。そのような試料で UU を実施すると、空気圧縮による有効応力が加わり、1軸より高く出るとも(これが、UU でφを有する一因。UUは水を回しませんからね)。
先輩は CUU が良いといわれていましたが、掘削の場合は UU を選択するでしょうか?

以下の図書にも記載があります。
現場における地盤調査の基本「ジオテクノート16 現場における地盤調査の基本」p84
①砂分の多い粘性土(中間土)や特に大深度から採取した洪積粘性土
応力開放の影響などにより、qu が過小評価されることとなり、c=qu/2 によりcを設定すると過度に安全側の設計になってしまう。そのため、UU 三軸試験によりcを設定することが基本であるが、現位置の鉛直有効応力に相当する圧力で圧密させたのちに UU 三軸試験を行う CUU 条件での三軸圧縮試験によりcを評価することも行われている。
地盤工学会と同様の内容です(一部引用もあり、当然ですが)。
写真やスケッチが併記してあれば、お客様にも説明しやすいのですが、ないですね。「経験上」は有効ですが、説明する手段としては限りなく非力です(お客様が、関係者に説明し難くなります)。その辺整理されている書物、ないですかね?

2014年10月8日水曜日

観測孔の設置

観測孔の設置は、多くの場合、ボーリング孔を利用します。

水位だけであれば、使用されていない打ち込み井戸の利用や、新たな打ち込み井戸の設置、耐用年数を考えなければ、簡易貫入後に細い VP を入れて仕上げることがあります。
土研と応用さんが、ミニラムを使用した設置手法も開発しているようです。使用したことはありませんが、特許をかけていること、契約先が応用さんになっていることなどから、きっと高いのでしょうね。
http://www.pwri.go.jp/jpn/seika/newtech/bui/img/01.pdf

設置の仕様としては、地盤工学会基準でしょうか。他には、地すべりを対象とした土研地すべりチームの共同研究、学会の口頭発表などがあります。前者に示されるように、ノウハウとして伝わっている部分が多いと思います。
http://www.pwri.go.jp/team/landslide/outcome/C457.pdf
http://www.web-gis.jp/e-Forum/2013/PDF/2013-006.pdf


水質を観測する場合には、よりいっそう気を使います。
接着剤は使用不可ですので、ネジきりタイプの保孔管が必須です。水質測定用に特化した市販品もありますが、水道用塩ビ(JIS K6742)をネジ切り加工して使用しても良いと思います。それらをシールしながら埋設します。
遮水材も、水質に全く影響のない材料を選びたいのですが、なかなか完璧なものはありません。ペレットやセメント、ナイスシール程度しか選択肢がないのも一因でしょう。揚水量を多くし、影響を小さくすることを考えていますが、良い方法はないでしょうか?

ペレットや豆砂利を充てんする場合、挿入する VP の大きさと孔壁とのクリアランスを考慮する必要があります。水質試験等で揚水が必要な場合、VP50 程度のほうが効率良いので、φ86mm 以上で掘削することが多いですね。水位だけなら、VP40 より小さくても可能です。土研の報告ではVP30 を1孔に多段で入れて、帯水層別の水位観測孔に仕上げている例も報告されています。

ストレーナー周りはフィルター巻き、底はキャップ等で土砂の流入を防ぎます。フィルターに関しては、防虫網や繊維フィルターを使用していることが多いようですね。これも、主目的が水質なのか、水位なのかで選択が変わるところでしょう。それでもいくらか土砂が孔内に入ってくるため、延長は少し長めに設置し、泥だめを作っておきます。

洗浄が一番時間のかかる作業です。また、充てんとともにノウハウに頼るところでしょうか?
上がってくる水が綺麗になるまで、注水・揚水するのですが、通常、数時間~1日は実施しています。岩盤の場合、多くが山中ですので派手に注水して洗浄します。が、都市部では排水不可のケースが多々あり、大量の揚水・注水による洗浄が困難となります。その場合、用意したタンクに少量の排水、注水を続け、時間をかけて洗浄します。コンプレッサーで吹かすこともありますね。
もっと良い方法があると思いますが、誰に聞いても我流です。案外、井戸屋さんに決まったノウハウがあるかもしれません。さく井の分野では地盤に応じた砂利の大きさの選定も目安がありましたので、そちらの方が進んでいると思います。

調査孔と観測孔を併用する場合、泥水の使用は避けたいところです。先輩によれば、ウエルクリーナー等を使用して泥壁を取り除くことも可能だそうですが、目の細かいフィルターを設置していたり、近くに利用中の井戸があれば適用困難です。保孔管挿入前にケーシングを回して孔壁を壊しながら洗浄をしておくことが必要となりますが、それでも完全には取れません。水質観測用の場合は、別途掘る方が良いと思います。オペさんによっては、ポリマー材のほうが後で通水させやすいので、そちらを選択される方もいらっしゃいます。

坑口部は無孔管+止水、車道などでは跳ね上げ防止のため鍵付きの耐圧蓋を設置します。


これだけ気を使って設置しても、失敗する場合があります。経験と技術が必要ですし、時間も費用もかかる作業です。経験豊かなオペさんには、まだまだ頑張っていただかないといけません。


2014年10月4日土曜日

急傾事業の補助対象

全国地すべりがけ崩れ対策協議会「がけ崩れ対策の手引き」H16

この図書は急傾斜地事業を進める上でのバイブルのようですね。

国庫補助対象事業として都道府県で実施されているものは、以下の通りとあります。
・急傾斜地崩壊対策事業(通常事業)
・災害関連緊急急傾斜地崩壊対策事業
・災害関連急傾斜地崩壊対策特別事業(がけ特)
市町村では、以下の通り。
・災害関連地域防災がけ崩れ対策事業

さらに、通常事業については以下の文言が示されています。
「急傾斜地崩壊対策事業実施要領の制定について」昭和42年 建設省河砂発第121号 事務次官通達
・おおむね30度を超える角度をなし、その高さが 10 メートルをこえる急傾斜地

なるほど。急傾斜地の指定要件は高さ 5m 以上ですが、国の補助金は 10m 以上必要なのですね。崩壊した 5m 以上の崖を急傾斜地に指定していないのは技術者の単純ミスかと思いましたが、この通達が暗に関わっていたのかもしれません。ヒトのやることですからね。

採択要件では事業費7000万以上の縛りもあるようですね。また、地元負担についても5%~20%の間で細かく規定があるようです(がけ崩れ対策の手引きp91)。そういえば、先輩も「高さ10m」「民家10戸以上」「事業費」などによっても細かい取り決めがあると言われていました。

調査時には、がけ高により決まる崩壊土量も参考に対策を決定する流れになります。この「高さ」をきちんと把握するために、昔の通達まで紐解きました。指定の法令・通達や、事業採択・運用の通達を頭に入れておかないと、急傾斜地の調査はできないようです。


2014年10月3日金曜日

急傾斜地崩壊危険区域指定基準

急傾斜地事業で救えない?箇所が出てきました。

現地へ行くと崩壊していますし、5m以上、30度以上、民家5戸の要件もクリアーしています。基礎調査におけるレッドゾーンにもなっています。対策に反対されているわけでもありません。が、急傾斜地崩壊危険区域を設定しようとしている範囲には含まれていません。
よくわかりませんので、指定基準に特例があるのかと、再度調べ直すことにしました。

まずは以下の図書。

南ほか「現代砂防学概論」古今書院

砂防関係の法令・事業体系が整理されています。急傾斜地関係では、p30 に以下の文言がありました。

「急傾斜地崩壊危険区域指定基準(昭和44年8月)」

滋賀県のHPでは、河川局長の通達とあります。
http://www.pref.shiga.lg.jp/h/sabo/kyuukeibinran/files/01sousoku.pdf

国交省の告示・通達システムでも、掲載されています。
http://wwwkt.mlit.go.jp/notice/index.html
法第三条の規定による指定は、次の各号に該当するものについて、行なうものとする。
一 急傾斜地の高さが五メートル以上のもの
二 急傾斜地の崩壊により危害が生ずるおそれのある人家が五戸以上あるもの、又は五戸未満であっても、官公署、学校、病院、旅館等に危害が生ずるおそれのあるもの。

以下の本にも関係法令・通達などが詳細に記されています。

全国地すべりがけ崩れ対策協議会「がけ崩れ対策の手引き」H16

この協会、民間だと思っていたのですが、新潟県庁内に事務局がありました(16年版では県知事が会長になっています)。確認したところ、16年版が最新でした。新潟県は地すべりのイメージが強いのですが、急傾斜地の崩壊も多いのでしょうか?


法で30度、通達で 5m と 5 戸。これ以上の情報は出てきませんでした。
結局、砂防課に運用上の細則を問い合わせてみました。この部分で、都道府県によって違いが出てきますので。


結果、どうも区域の設定ミスのようでした。設定された方は商売と割り切っていたのでしょうね。


2014年9月27日土曜日

ストレーナーの影響 その4

前回は開口率1.7%のストレーナーでした。

今回は、よく使用している3%です。ガス管に 2mm の穴を千鳥で開けて使用しています。孔は大きく、数の多いほうが良いのですが、そこは強度との相談になります。

結果は以下の通り。
まずは透水係数の影響です。↓
開口率3%あればほとんど影響ないですね。厳密には浸透流で設定した96%の透水係数(=流量)を算出しています。


水頭による影響もほぼなし。



このストレーナーを現場透水試験に使用する場合、補正なしでもOKでしょう。
実際は目詰まりが発生している場合、その影響も考慮すべきなのでしょうね。ま、試験後のチェックでほぼ目詰まりしてこなかったので、これまでの条件では無視しても良い結果ではありましたが。

やはり使うツールについてはその特性を把握しておくべきですね。



2014年9月24日水曜日

ストレーナーの影響 その3

実際の試験結果で透水係数を同定し、その後、平衡水位と定常水位の差(変動量s0)を変化させてみました。



ストレーナー使用時は半分よりやや高めでしょうか。前回、透水係数を変化させた場合とほぼ同値です。

やはり、現場透水試験でこのストレーナーを使用する場合、「倍半分」の答えを出すと考えておいた方が良いのでしょう。


2014年9月23日火曜日

ストレーナーの影響 その2

数値実験の続きです。

桁落ちが発生したモデルを、m 単位から cm 単位に設定し直し、より低透水側での影響を見てみました。

結果はコチラ。


今回の条件で、このストレーナーを使って現場透水試験を実施した場合、地盤の透水係数に対して約半分の透水係数(=流量)を算出するようです。
裸孔の場合は、浸透流と現場透水試験の計算式で、ほぼ同じ答え。本当に、昔の人は偉いですね。感心です。

あと、水位差の影響くらいはチェックしておきたいですね。


2014年9月22日月曜日

ストレーナーの影響

今回の現場透水試験では、ボーリング屋さんにストレーナーを準備していただいきました。

が、持ち込み時に確認しますと、開口率が2%程度と小さめ(こちらも準備すべきでした)。特に低透水で影響が出るだろうと感じ、この休みの間に数値実験(浸透流解析)で影響を見てみることにしました。

条件は以下の通り。
・ストレーナー開口率1.7%(φ5mmの千鳥配置)
・ストレーナー区間長(試験区間長)は0.42m
・自然水位(平衡水位)は試験区間上端より0.25m上
・定常水位は試験区間上端より2.07m上(注水式定常法)
・流量は15L/min

ストレーナー周りのメッシュです。ストレーナー部分の要素を外して不透水としています。穴のあいた部分だけ地盤(緑)にくっつけて、通水するようにしました。内部(青)は仮に k=10m/s としています。境界条件としては、100m 外側に定水位(自然水位)を張ったのと、ストレーナー内部上面に定常水位を設定しました。試験孔を中心とした90度(1/4)の3次元モデルです。



現場透水試験結果として再現してみると、透水係数は k=1.4E-4m/s でした。一方、これを浸透流解析で流量の再現できた透水係数は k=2.5E-4m/s でした。倍半分ですが、思ったほど影響は大きくありません。

次に、ストレーナーがない場合(外した要素を土・水として戻しました)の計算をしてみました。
結果、同じ区間長の裸孔では 4.84E-4 m3/sの注入量が発生するようです。
その値を現場透水試験結果として計算してみると、透水係数は k=2.66E-4m/s となりました。浸透流の設定が k=2.5E-4m/s ですので、ほぼ正解です。昔の人は偉いですね。

透水係数を変えていくつか試してみましたが、やはり同様の結果でした。以下の通りです。裸孔では、浸透流で設定した透水係数と、現場透水試験の算定式による透水係数がほぼ一致するのに対し、ストレーナー使用時は後者が半減しています。ま、当然といえば当然の結果ですが。
透水係数のもっと低い側まで計算してみたのですが、桁落ちしてしまいました。グラフの k=5E-5m/s でも、桁落ちの影響が出ているかもしれません。



上記より、今回の条件では「開口率2% のストレーナーでは試験結果に影響が出る」ということになります。ただし、透水係数で倍半分といったところですので、オーダーで議論する精度を考えると、案外、影響は小さかったという印象です。倍半分は考察時にカバーすれば良いですね。
もう少し、透水係数が低い側でどうなるか、水頭差が低ければどうなるか、調べてみたいところです。

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20140923追記
やはり、低透水側で桁落ちの影響が出ていました。
http://phreeqc.blogspot.jp/2014/09/2_23.html


現場透水試験 その3

その他です。

当然、透水試験区間の掘削で、泥水の使用はダメ。孔内水平載荷試験(プレッシャーメーター試験)を実施する場合は泥水必須ですので、できれば本孔・別孔で2種の試験を分けるのがBESTです。本孔で透水試験・孔内水平載荷試験の両方を実施する場合、同深度は不可、透水試験を先に(浅い深度で)実施します。

揚水式定常法では、最近は小さなエンジンポンプを使うのが主流です。水位が深い場合のみ、小口径の水中ポンプを使用します。
注水式定常法の場合、ノッチがなくても塩ビの分岐をケースやガス管の頭につけることで実施可能です。ホースに分岐を付けて、流量を絞る方法もあります。

あと、現場で一番気にするのが止水ですね。
試験深度を決めた場合、その前段のケーシング追い込み時に止水をかけます。具体的には、無水で焼き付かせたり、打ち込んだりしてケース周りに水みちを作らないようにします。ストレーナーを入れる場合には、洗浄時にケースとの間で水位が変化しないか測定し、止水性をチェックします。ストレーナーの試験区間上端にシール材(吸水膨張材)を巻いて止水する場合もあります。ストレーナーやロッドを使用する場合には、接続ネジ部にシールテープやPEテープを巻いて漏水しないようにします。

内業では、適用式に注意が必要ですね。
試験区間と地下水位、あるいは難透水層との離れが孔径の4倍以上ない場合、鏡像理論を適用した式を使用します。また、孔崩れなどにより試験区間長が孔径の4倍を下回った場合には、4倍以上の仮定を取り払った式で計算します。このあたりは基準書の解説にありますので、結果的には条件に応じた式を選定するだけのことです。導出を追えば、納得できると思われます。ただ、市販ソフトでは、このあたりに対応していないものがあるようですので、気を付ける必要があります。ま、EXCELで処理されている方も多いと思いますが。

また、測定水位の記載にも注意が必要です。
試験手法のモデル図が基準書 p519 に載っています。h0の取り方が定常法と非定常で異なっていますが、これ、改訂で修正されていません。どちらでもよいのですが、水位差 s=|ho-h| となっていますので、GL表記か管頭からの表記かに統一しておく必要があります。
データシートにおいても、基準と矛盾する表記箇所があります。改訂の際は、ほとんど気にされていなかったのでしょう。データシートでは定常も非定常もGL表記となっています。しかもs=(h0-h)となっています。この辺は意識して記載する必要があります。


このように書き出していくと、それぞれ細かいですが、すべて当たり前の事項です。よく指導されたオペさんは、若い方でも常識としてルーチンワークに取り入れられています。
一方、私が当たり前のことを当たり前のようにできるようになったのは、ここ最近でしょうか?状況に応じてすぐに判断しないと現場が止まりますので、新しい情報が得られるたびに判断しなおし、指示するようになります。つい、あせって何かを忘れてしまいます。今まで良いオペさん達に助けられてきました。
最近は、お客様やオペさんよりも年上になることが多々あります。これからは彼らを助ける側にならないといけません。


2014年9月20日土曜日

現場透水試験 その2

現場透水試験の孔の仕様です。

試験区間の仕様としては、「ピエゾメーター法」が最も多いと思います。ケーシングの下に、裸孔区間を 0.5 m 程度設け、そこで試験を実施する手法です。
地盤工学会基準の解説によれば、ピエゾメーター法は他の手法に比べて透水係数が高めに出るとのこと。鉛直方向に比べ水平方向の流れの影響が大きくなるためでしょうね。そのため、基準では「ピエゾメーター法」で統一を図っているようです。ただ、他の手法を妨げるものではないとも書かれています。試験深度が浅くても、そこまで孔のもたない場合が多いので、通常はケーシングを追っていきます。そのため、全深度裸孔の「オーガー法」で実施することはまずありません。あるとすれば「チューブ法(孔底法)」ぐらいでしょうか。

試験区間まで追い込むケーシングの段数、深度により、現場の手間が変わってきます。そのため、積算上は上記ピエゾメータ法でも「ケーシング法」、「2重管法」などと区分され、しかも深度別の価格になっていることが多いようです。

試験区間は清水掘り限定のため、コアチューブを抜いた瞬間 or 試験中に、孔壁の一部の崩れることがほとんどです。緩い砂礫や細粒分の少ない砂で顕著ですね。
2年前に改訂された基準では、試験後の試験区間長(孔崩れ)を測定し、それをデータシートの決められた欄に記載するようになっています。今まで、試験中に撮影する現場記録写真の深度と、データシートの試験深度(=試験後の試験区間長)が異なってしまうので困っていたのですが、これからは矛盾なく記載できるようになりました。

また、裸孔が持たない場合は、ストレーナー管を用いたピエゾメーター法とするか、「チューブ法(孔底法)」になります。ストレーナー管はφ86ケースに入るφ60のガス管を加工したものをよく見かけます(私もガス管を使用しています)。先端のみストレーナー加工とし、ネジ部にシールを巻きながらつないで挿入します。
ただし、開口率の問題について、具体的な解説はありません。引用文献を追っても出ていません。ま、透水性矢板で開口率1%以上あれば問題ないとされていますので、大きな水位差を与えない条件であれば、通常のストレーナーで案外問題ないのかもしれませんね。以前より気になっていますので、時間があるときに確かめておきましょう。


現場透水試験 その1

土砂部で現場透水試験を実施しています。

地盤工学会基準では、「単孔を利用した透水試験方法」ですね。
これ、案外、細かい取り決めがあります。

スタンダードな手法としては、「注水」or「 揚水」、「定常(低水位)」or「非定常(変水位)」の組み合わせですので、計4種になります(注水式の定常法など)。

注水か揚水かは、施工目的によって選択するのが理想です。
例えば、掘削による湧水量把握や、ディープウェルなどの地下水位低下工法を考えるのであれば、揚水式、薬液注入などでは注水式を選びたいところです。ただ、揚水式は孔崩れや孔内でのボイリングを発生させやすいので、適用し難い地盤も多くあります。孔が持たないようであれば、水位変化量を小さくするか、ストレーナー設置とするか、あるいは注水式を選択するか、となります。
また、現場条件も考慮が必要です。都市部で排水処理が困難な場合は注水式を、周囲に水源がなく利用できる水が少ない場合は揚水式を選択せざるを得ない場合があります。
あと、地下水位の直下で実施する場合も注水式になりますね。

非定常は、一気に孔内水を低下させるか、上昇させることが、適用条件となっています。一気に低下させる場合、当然孔崩れが発生し易いので、ここでも、注水式非定常法を選択する場合が多いと思われます。個人的には、一気に水理場を変化させることが難しく、またすぐに測定を始めるのもあわただしいため、定常法のほうが好みですね。
透水係数の高い場合はなかなか水位が上昇(下降)しませんし、戻りも一瞬ですので、定常法を選択することになります。基準では、k=1E-5m/s程度以上で定常法が適、1E-4m/s以上で非定常が不適となっています。が、透水係数は試験をして結果を出すまで分かりませんので、現場では水の下がり方、上がり方をもって判断します。具体的には、水位がほぼ落ち着くまで、1~2分程度(データ取得で10点以上)あるかどうかを判断基準にすれば良いと思います。

解説によれば、得られる透水係数は、揚水より注入でやや低め、定常より非定常でやや低めとなっています。経験上、そのような傾向はあると思います。定常・非定常で大きな差は感じませんが、注水と揚水では大きく変わる場合があります。洗い方が足りないのかもしれません。


手法選定のポイントをまとめると、以下の通りになります

・現場条件(排水処理、水供給)
・施工条件(揚水量?浸透量?)
・水位変化による孔崩れの有無
・水位変化の速さ

詳細はすべて基準に書いてありますし、地質屋さんに聞けば答えてくれると思います。


2014年9月14日日曜日

ロッドの引き抜き

久しぶりに、簡易貫入試験を実施。

年を取ったので、2~3人で実施です。若いころは一人で実施していましたが、もうそのような元気がありません。

初日は何ともなかったのですが、翌日、ハンマーを持ち上げるのにもダルさを感じていました。日頃、体力を落とさないように気を付けていても、やはり落ちてくるものです。

地質屋さんは、自然と地下の様子を推定しながら作業するのでしょう。各ポイントで、「石にあたった」「木に当たった」「崖錐を抜けた」「風化土に入った」「岩の目で流れる」「こっちの山は風化帯が薄い」「何かおかしい」など、話をしながら実施していました。やはり、複数人で調査をするのは面白いですね。

打ち込み時は地下を想像し、話をしながら作業しますので気がまぎれるのですが、引き抜き時は単調作業になります。引き抜き機もあるのですが、重いし嵩張りますので、山に持ってあがれません。逆打ち一本です。
作業終了後、軽量な引き抜き機がないものか?と検索してみると、小型の油圧ジャッキを採用されている方がいらっしゃいました。2004年ですね。これ、良いと思ったのですが、流行っていないところを見ると、使い勝手が悪かったのでしょうか?
ホームセンターか、カー用品店で見てみましょう。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/sabo1973/57/1/57_1_39/_pdf


まだまだ、体力を落とさないように、日ごろから鍛えておかないといけませんね。



2014年9月12日金曜日

地質断面図の精度

踏査を行い、地質推定断面図を10枚書いて、お客様に調査計画の説明をしに行きました。

お客様、驚かれていました。「調査をしていないのに、なぜ地中が分かるのか?」と。
単純な地質的ロジックを積み上げているだけなのですが、設計側の方にとっては不思議な力なのでしょう。同時に、この断面の精度を理解されていないということでもあります。

断面の精度は、調査を重ねることで向上します。大まかには以下の順ではないでしょうか?
(主観が多く入っています。)

①資料調査
地形図・地質図・既往資料などから断面を想像します。精度は低いのですが、段丘や地すべりなどの抽出では重要な項目です。踏査範囲もこれで決めるのではないでしょうか(実際は地権者の制約あり)。

②踏査
踏査を行うと地表部の情報が得られます。崖があれば一部で深度方向の情報も得られます。
断面上では、地表部の地質分布がほぼ確定しますので、それを使用して深度方向を推定します。土軟硬程度は引いてしまう段階です(地質屋さんが、線1本毎に大まかな意味を持たせる段階です)。これで踏査でつかんだ大まかな山の雰囲気が表現されます。当然、深度方向の情報が限られるため、その精度は低くなります。
適用できるロジックを絞っていくと、2、3種類の矛盾のない断面ができる場合もあります。

③調査
前段で工学的に問題となりそうな場所、地質分布のわかりにくい場所などを絞り込み、ボーリングや物理探査などの配置を計画します。その結果を使って、断面の深度方向の情報を補正します。
前段で積み上げたロジックに反する証拠が出てきてしまうと、現地を再確認し、もう一度ロジックを積み上げ直します(②③のループです)。結果、全く別の断面(絵)が出来上がることもあります。地表面(横方向)と深度(縦)の情報を用い、あるロジックに従って絵を描いていきますので、イラストロジックなどのパズルを解く感覚に似ています(正解は施工時の掘削でわかります)。ただし、横方向は水平の2方向あるので、立方体の中を3次元で解いていることになります。ですから、GEORAMA や SGeMS の様なソフトに助けを求めることが多くなります。FEMのように、全体で残差(矛盾点)を最小にするモデルを探すのにも似ていますね。
また、この段階で新たな問題が顕在化すれば、2次調査(追加調査)となります。これを繰り返して、欲しい部分の精度を高めていく過程が断面図作成になります。

断面図作成において、地質屋の技術力というのは、「現地に応じたロジックを、早く、適確に見出し、必要な箇所で、必要なスケールで答えを描く力」といっても良いかもしれません。

ま、それほど簡単に、自然は正解を許してくれませんが。

2014年9月11日木曜日

UAV Regulations

先日開催されていた、Autodesk University Japan 2014 の資料を見ていました。

最も興味があったのは、「UAV を利用したリアリティキャプチャ」です。技術的な内容ではありませんでしたが、UAVを取り巻く話題が整理されており、個人的には役に立ちました。

その中で、UAV の 規制に関する話がありました。
商用利用禁止や資格を必要とする国があるそうですが、日本では一般的に制限がありません(農林さんを除く)。先日の NHK NEWS WEB でも、その件について触れられてましたね。事故を起こさないためには、現段階で 自主規制しかないということです。

フェールセーフ機能が付加されている機種を選定することも重要ですね。
バッテリー切れになる前の自動降下、信号が弱い場合や、エラーがある場合の離陸防止など、Phantom にも欲しいところです。

UAV の価格が低下し、コンシューマー機としての販売が増えつつあります(それを業務利用していますが)。事故を起こさないように、多くのことを考えていく必要がありますね。