2014年2月23日日曜日

Newmark法の問題

地盤工学会「地盤工学実務シリーズ13 地盤・基礎構造物の耐震設計」(H13年)の備忘録、続きです。

・Newmark法の問題(p341)
考え方の概要は地盤工学会「入門シリーズ35 地盤・耐震工学入門」の方が理解しやすいと思います。問題点として、以下が挙げられています。

すべり面が固定されている、盛土内の増幅特性が考慮できないなどの問題がある。
>設計法としては有望であるが、破壊挙動や対策工の効果を詳細に検討するには不十分。

この点は、農工研さん+民間が改良し、世に出そうとしているようです。今後、ニューマークD法として農林さんの基準に入るかもしれません。等価線形化法による盛土の応答が使用されています。
http://www.naro.affrc.go.jp/event/list/2014/01/050430.html
http://www.serid.jp/results.html

ただ、この手法について内々ではいまいち反応が良くありません。所詮ニューマーク、円弧限定なので、ここまで複雑に組み合わせるくらいなら、動解1本で良いのではないか?と。13年前だと「一般的な解析手法として確立されるまでは至っていない」そうですが、現段階では問題ないでしょう。


繰り返し三軸強度比の補正

地盤工学会「地盤工学実務シリーズ13 地盤・基礎構造物の耐震設計」は13年前の図書です。
主に各構造物に対する耐震設計法の概要が紹介されています。各設計基準は既に更新されていますが、考え方を追って行くには良い本かと思います。以降、気になった個所の備忘録です。


・動的せん断強度比の補正
昨日の「不規則波(地震波)と、正弦波20波の相違について」と同じ説明が載っています。
http://phreeqc.blogspot.jp/2014/02/fl.html
こちらの方が分かりやすいと思います。

道路橋(p192-194)
RLは正規化N値から推定です。粒度の影響は正規化N値の補正で対応です。それに地震波の不規則性の補正を行います。

港湾(p420)
等方圧密とK0圧密の補正、地震波の特性(多方向、不規則性)の補正が考慮されています。
ちなみにLのτは地震応答解析結果の時刻歴となっています。


昨日も書きましたが、動的せん断強度比、液状化強度比、etc.、どれが一番メジャーな呼び方なのでしょうか?なぜ統一されていないのでしょうね。まさか、扱う構造物や分野によって違うとか?どうなのでしょう。

FL値による液状化判定

地盤工学会「入門シリーズ35 地盤・耐震工学入門」の備忘録です。

・波形(荷重不規則性)の影響(p110)
不規則波(地震波)と、正弦波20波の相違について


・FL値による判定(p116)
FL=R/L
R=Cw・RL
L=khg・γd・σv/σv'

RLは繰り返し3軸試験(液状化、非排水)で求められる、繰り返し三軸強度比(液状化強度(応力比)、繰り返しせん断強度比、せん断応力比、20波のときの繰り返し応力振幅比、などとも)。20波で液状化と定義したときのせん断応力/拘束圧ですから、イメージは、この土が拘束圧の何割の応力で液状化に至るか(何割まで液状化を我慢できるか)示す値ですね。

Cwは補正係数。地震波形をみると、海洋型(タイプI)は繰り返し回数が多いが、内陸型(タイプII)は少ない、そのため、海洋型で1.0、内陸型で1.0~2.0とし、内陸型のほうが液状化に対し踏ん張れる補正となっているようです。

残るLはτ/σv'です。推定が入るので誤っているかもしれませんが、イメージは以下の通りでしょうか?
水平震度 khg は Fmax =m・amax = m・khg・g で、地震の最大加速度として重力加速度の何割を考慮するか示す値でしょう(p184、p214)。道路橋では地域の特性・重要性等を加味してさらに地域別補正係数を乗じますね。整理してkhg = amax/g
地表での水平震度 khg を評価したい深度までで補正する係数がγd。で、補正した加速度aはγd・khg・g = γd・amax/g・g
m は評価したい深度より上位の土柱の質量で、γ・z・1・1/g
その土柱が地震で動かされる力が F =m・a = γ・z・1・1/g・γd・amax/g・g =γ・z・1・1・γd・amax/g
1m2あたりの応力(地震によるせん断応力τ)に直すと、τ=F/1/1=γ・z・γd・amax/g = σv・γd・amax/g
せん断応力を有効上載圧で正規化して、L=γd・amax/g・σv/σv'
そうすると、Lは有効上載圧の何割のせん断力が地震によって与えられるか(地震によって土柱が動こうとするか)を示す値と言うことでしょう。

つまり、FL=液状化に抵抗する力/地震によって加わる力ですね。安定計算の安全率と同じ形です。
今まで、知ったつもりになっていましたし計算もしてきましたが、設計水平震度の定義について理解していませんでした。ようやくモヤが取れて全体がスッキリ見えてきた気がします。ただ、RLとLで正規化の異なる点はまだ理解していません。試験が等方圧密スタートということで、とりあえず置いておきましょう


・Newnark法(すべりブロック計算)の説明(p130)
道路土工に入っている手法ですね。
簡素ですが分かりやすい説明です。感覚的には安定計算の過程を追うのと変わりません。
F = ma の形でそろえて、未知のuを求めるだけという単純さです。


・ALID(p134)



2014年2月21日金曜日

地震動

今年度は全国で耐震関連業務が出ていました。

耐震調査、設計が一気にメジャーになったように思います。振動三軸のできる会社は少ないので、大変だったでしょう。

数年前から耐震に関する知識を仕入れてはいたのですが、まだまだ付け焼刃。きちんと整理・補強しておこうと思い、地盤工学会の耐震関連本をセット購入しました。

まず薄い本からと、地盤工学会「ジオテクノート9 地震動」を読みました。
平成11年の本ですから、土質工学会のころでしょうね。15年前の本です。古い入門書ですが、私にはちょうど良いレベルでした。以下、気になった個所の備忘録です。

・固有周期、1/4波長則(p22)

・表面波(p9、p29)
短いですが、表面波の説明が書かれています。分散曲線も載っています。
レイリー波はS波速度の0.9倍

・応答スペクトル(p42)
多くの図書で、この絵が引用されていますね。分かりやすい絵です。

・地震基盤と工学基盤(p46)
吉田望「地盤の地震応答解析」に比べると、地震基盤と工学基盤の区別は、それほどはっきりと書かれていないですね。周期云々という箇所は、今回のジオテクノートの方が簡易で分かりやすいですね。
http://phreeqc.blogspot.jp/2012/06/blog-post_28.html
要点は以下の通り。
震源から地震基盤までの構造は緩やかに変化している。一方、地震基盤から地表までの構造は大きく変化する。
>地表の地震動の周期特性は地盤特性に支配されやすい。
>地震基盤はある広がりでほぼ同一速度、深さ方向の変化が小さい地層に設定。
>地震基盤はS波で3km/s、P波で5km/sが理想。
>基盤の取り方で増幅率は変化する(特に長周期)。長周期を対象にする場合は深い設定が必要。


・増幅率とS波速度の関係(p56)

・地形効果(p61)
堤体でも、法肩の応答が大きいのと同じことでしょうか?

・常時微動(p80)
15年前には既に入門レベルの図書に載っていたのですね。驚きです。


2014年2月11日火曜日

速度-圧力法

ナビエ-ストークスの方程式を解く場合に、仮の速度を出してから、圧力を求め、さらにそれらを使って速度を更新(確定)するというのは、常套手段のようです。

それぞれを陽的に求めていく流儀もあれば、陰解法と組み合わせて求めていく流儀もあるようです。こういった解き方の研究が、昔、流行ったのでしょう。
以下の本でも、速度ー圧力法の中て整理されていました。

酒井幸市「OpenGL+GLSLによる「流れ」のシミュレーション」

どうも、ナビエ-ストークスを解き方は、「流れ関数-渦度法」「速度-圧力法」に大別されるそうです。私が今まで見てきたのは後者ですね。MPSも似たようなアルゴリズムを持っていました。


この本、GPGPU にも触れられているのですが、著者は70歳以上の方。いや、驚き。家に帰ると、おじいちゃんが core i7 + Nvidia で GPGPU なんてやってたらびっくりするでしょうね。

2014年2月8日土曜日

粒子法と土砂移動

今日は雪のため、出社は明日にして、ゆっくり過ごしました。

粒子法関連の書籍を再度読み直し。
先輩に借りた砂防学会誌の粒子法の文献、ネットで探した文献を数本読みました(というか分からないので眺める程度)。

分からないながらも、だんだん見えてきました。
どちらかというと、SPH より MPS のほうが簡単かもしれませんね。質量保存+ナビエ・ストークス(非圧縮性流れ)なら、離散化から計算アルゴリズムまでは、MPS で何とかついていけるようになりました。粒々なんだけど、連続体というのが面白いですね。
土砂移動や破壊など他の問題を扱う場合は、LSFLOW のようにナビエストークスを変形して離散化するか、その問題で扱われる支配方程式を直接離散化するか、なのでしょう。ま、当たり前と言えばそれまでですが、やっと気づきました(違っているかもしれませんが)。でも、教科書の域を出て他の問題を離散化するとか、アルゴリズムを考えるとかはまだ自信ないですね。弾塑性は無理。その程度の理解です。わかっていないことのほうがまだ多い。

問題の土砂移動に関しては、見えてきました。FDM、FVM と違って、どの粒子がどこへ移動したかが分かるのが利点に思えます。
ん?それなら不連続体で良いじゃないか、とも言えますね。うーん。やったことないんですよね。

いずれにしても、SPHysics では土砂移動はダメ。粒子法で解くなら高いソフトを買うか、自作するしかない、ということは分かりました。実務で使えるまで仕上げてくれるプログラマー、どこかにいないでしょうか?



2014年2月5日水曜日

SPH と土石流

SPH、土石流で検索すると、以下の文献がヒットしました。
まさにこれがやりたかったことです。

離散要素モデル(SPH)を用いた支川合流点で形成された天然ダム再現の試み
http://www.jsece.or.jp/event/conf/abstruct/2012/pdf/R2-19.pdf

自作なんでしょうね。どうにかしてφを考慮しているんでしょうね。同じナビエ・ストークスを変形した LSFLOW の支配方程式を流用すれば取り込めるということでしょうか?

こんなのもありました。SPHで安全率を出すそうです。全くわかりません。
http://kaken.nii.ac.jp/pdf/2011/seika/C-19/13701/21360222seika.pdf


どうやればわかるようになるのか?
まだ、そのようなレベルです。

DUAL-SPHysics

次は DUAL-SPHysics を試みようと、マニュを読んでいました。

これ、STL を読めるようです。
通常、CADで地形を作りますので、そのまま STL に変換すればOKです。これはありがたい。

一方、マニュを読んでもわからない個所がありました。崩壊前のすべり土塊のように、CADで作った形状で流体を発生させる方法がわかりません。もう少し読む必要がありそうです。

ま、仮にできたとしても、土砂移動には使いづらそうです。
土石流であれば研究事例もあるとのこと、そちらから調べてみましょうか。


2014年2月2日日曜日

SWE-SPHysics

SPHysics の3Dも問題ないですね。

でも、地形を扱うにはどうすればよいのか分かりません。

地形を扱っている SWE-SPHysics_2D_v1.0.00 は 2D の計算のようですが、それなりに動きますね(batファイル内のパスやファイル名に間違いがあったので、そのままでは動きませんでしたが)。

Case2_Tsunami の結果です。

video

もともと、LSFLOW のように土砂移動への利用を考えていたのですが、図らずも津波の遡上に使えそうですね。
もう少し読み込んでみないとわかりませんが、土砂移動の最終形に効いてくる、内部のφを指定できそうにないので、流体先端に角度をつけるのが難しそうです。

あと、地形ファイルのフォーマットが分かりません。要素が6つありそうです。3つは xyz 座標でしょうが、残りは何でしょう。時間をかけて読み込む必要がありそうです。


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2014/2/3追記
マニュに XYZ data + Smoothing Length & Roughness Coefficient とありました。
あと一つは何でしょうか? 桁からは、Smoothing Length が2個あるように思えます。X, Y 方向で別の値を使用しているということでしょうか?分ける必要があるのでしょうか?この辺はコードを読まないと分からないですね。



2014年2月1日土曜日

内視鏡

今日、初めて胃カメラを飲みました。

行った病院は中規模ですが、比較的患者さんは多かったですね。
看護士さんもお忙しそうで、情報の伝達がうまくできていません。どこの世界も同じようです。鎮静剤?を使うか聞かれましたが、意識がぼけるらしいので断りました。せっかくですから自分の目で見たいですからね。もともとそう伝えていました。
また、「口からカメラを入れます」と伝えられたので、「鼻から入れるはずです」と答えました。これも伝わっていませんでした。

順番が回ってきて、鼻とのどに麻酔をしてもい、鼻からカメラを挿入。


良いカメラだなあーと感心しました。
画像がキャプチャーできるほか、水が入る(胃壁洗浄用)、空気が入る(胃をを膨らます?)、鉗子が入るなど機能豊富。ま、医療用だとあたりまえなのでしょう。さらに、ピントが手前も奥もあっているし、曇らない、水滴が付かない。さすが医療用、と感心しました。
一番驚いたのが、先端のカメラが曲がること。最初はなぜ画像にケーブルが写るのか不思議でした。ケーブルの途中にカメラがついているのか?と思いましたが、よく考えるとU字に曲がって逆方向の撮影をしているんですよね。すごいですね。

空洞調査などで CCD スコープを入れることがあるんですが、私の使っている機械は曲がりません。曇りも取れません。こういった、曲げる機能が常日頃欲しいと思っていました。お金さえ出せば、防水で、物もつかめて、曲げることもできる機材が手に入るんですよね。うーん。


その後も他の病院へ行き、さらに整骨院へ行って治療。久しぶりに土曜日を休んで(変な言い方ですが)、体のメンテナンスに費やしました。今後、もっとこまめにメンテしないといけなくなるのでしょうね。