2015年10月13日火曜日

Vs と 密度

設計者と話をしていて、不思議に思ったことがありました。

地震応答解析に使うせん断剛性率 G を算出するのに、「PS検層は必要」と言われるのですが、「単位体積重量は一般値でOK」と言われます。ρに関し一般値を用いるなら、S波速度もN値からで良いのでは?と思うのですが、そうでもないそうです。
聞くところによれば、昔、言い始めた方が「PS検層は必要」の意見をお持ちだったそうで、それはその分野で常識となった。しかし、密度に関しては言われなかったので一般値のままであった。とのこと。最近、その方がおやめになったか何かで、「本当にそれでよいのか?」と振出しに戻りつつあるそうです。何事も得てして、そのようなものです。結局、「PSやるなら密度検層もやったほうが良い」という個人的な考えは崩れませんでした。

ところが今日、國生「地震地盤動力学の基礎」を読んでいて、「密度検層はPS検層より重要でないかも」という考え方に傾きました。以前、地震屋さんが言っていたことにも関連します。
http://phreeqc.blogspot.jp/2015/09/blog-post_45.html

考えが変わったのは157ページあたり。増幅率がVsの比に比例するという例が出ています。これがすべてではないでしょうが、こういったデータがあるなら、密度は一般値でもPS検層は必要!と述べられる理由が出てきます。要は感度の問題なのでしょう。
その後数ページはS波およびその速度比が利用されています。地震屋さんの世界では常識なのかもしれません。

調査計画を立てるにも、もう少し経験と知識が必要です。

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