2016年1月22日金曜日

LS-RAPID のノウハウ

昨年末から、LS-RAPID で複数現場、10ケース程度の計算を行いました。サポートにお話を伺いつつ、ようやく全体像やノウハウ、ソフトのクセなどがわかってきました。

すべり面のモデル化に関しては、簡易なものはSSA_3Dだけで十分です。多数のすべり面があったり、複雑な形状のモデル化はGEORAMA + Civil3D + SSA_3D が良いと思います。それを LS-RAPID に読み込んで、定数を設定します。

定数については、基本、再現計算でのパラスタです。
が、不具合を抑えるために追加されたパラメーターがクセモノ。流速が大きくならないよう、すべり土塊の厚さによって抵抗を発動させるパラメーターがあるのですが、最初から大きい値のままだと全く流下しません。流速によって発動させる同様のパラメーターがあるのですが、上記パラメーターを使わず、こちらを利用した方がよさそうです。いえ、本来の計算ではこのようなパラメーターを利用しなくても、それなりの流速にならないといけないのですが。意図せず体積が増え続ける、またそれを抑えるパラメーターがあるというのも理解が難しい点です。全体として支配方程式やプログラミングのブラッシュアップが必要だということでしょう。

exeは32bitですので、計算時にはメモリの制限があります。等高線を表示したまま計算しない、モデルは可能な限り小さく、グリッドは許容できる限り大き目で、といった点に留意する必要があるようです。制限に引っかかると、計算途中で落ちます。

長所もあります。
豪雨シミュは試す価値ありですね。雨によって部分的に崩壊・流下し始めます。(正解かどうかの判定は難しいと思われますが)これは良い機能だと思います。LS-RAPIDの個性でしょう。

ソフトにはそれぞれ特徴、クセがあります。それらを見極めることができれば、一つのソフトにこだわることなく問題に適したものを選定することが可能となり、しかも短時間で解決できるようになります。




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