2016年2月11日木曜日

深層学習

先月末、Google の開発(買収)した AI が 囲碁のヨーロッパチャンピオンに5局全勝したニュースが流れました。

先輩がとても興味を持たれていたようで、「これ、○○に応用できないか?と考えている」などと話されていました。それ、できるかもしれませんが、豪華すぎです。

話題の深層学習(Deep Learning)ですが、個人的には興味のないところです。あえて言うなら、GPU を使用する、といったところに興味をそそられる程度です。

といいつつ、 今日は近くの本屋さんで「深層学習」を探してきました。
1冊は機械の棚に、 もう1冊は地質の棚にありました。何か地質に関係する内容が記載されているのかな?と中を見ましたが、特になし。後で考えると、「深層崩壊」と似たフレーズなので誤って並べられたのでしょう。
結局、興味をそそられず、購入しませんでした。

深層学習を身近なところで導入するとすれば、岩石鑑定でしょうか?
サーバーにアップされた画像を判別し答えを返す、といったようなシステムは現段階でも構築できるでしょう(正答率は別として)。そのような作業は情報地質学会にでも任せればよいでしょうし、個人的には面白みのない話に映ります。正しく判別できたとしても、そこに根拠はありません。やはり、鉱物の種類、形状、組み合わせを見て岩石名を決めるところに面白みがあると思います。

一方、工学屋さんにとっては正答率が高ければ問題ないわけですから、一定のニーズが生まれると思います。岩盤を掘って、ハンマーでたたいた音と写真をサーバーに送るだけで、岩石名や土軟硬区分とその確率を返してくれると、使いたくなる方もいらっしゃるのではないでしょうか。もともと経験工学ですから、学習が進むほど正答率を上げて標準化されることは想像に難くないところです。

機械の強みは単純作業を長時間、繰り返し実施できることです。世代間で技術の伝承が途切れるというようなことはありません。酒を飲んで憂さを晴らす必要もありません。常時、トップスピード付近で何十年もブラッシュアップを続けることが可能です。経験工学分野では勝ち目のないような気がします。

囲碁で AI が人に勝利するのはあと10年かかると言われていたそうです。それが実現しました。さあ、3月の韓国での対戦はどうなるでしょうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿